働き方図鑑

-何足ものわらじを履きこなす-フリーランス医師という働き方|中島あきこさん

静岡県東部を対象とした子育て情報サイト、ママとねの代表理事を務める中島あきこさんを自己紹介形式でご紹介します。
中島さんは、ママとねの代表という顔の他に、フリーランス医師、そして親勉インストラクターというバラエティーに富んだ顔も持っていらっしゃいます。医師である中島さんが、全く違う畑ともいえる母親向け事業に飛び込もうと思ったきっかけは?どのわらじも本気で履きこなせるエネルギーはどこからやってくるのか?中島さんの働き方に迫りました!

現在の活動内容

フリーランスの医師として働くかたわら、「一般社団法人ママとね」の代表理事として静岡県東部で子育て情報を発信するウェブサイト(http://mamatone.net/)を企画運営するとともに、母親向け事業を、市や県の補助金を活用しながら不定期に多数開催しています。

三島市で、イトーヨーカドー/日清プラザ、三島市、ママとねのコラボ親子イベントを開いたときの写真

また、医師として産後の女性の健康を積極的に守りたいという思いから、医療従事者とフィットネス関係者をつなぐプロ向けの交流団体「静岡ウィメンズヘルス&ウェルネス研究会(通称エスウェル)」を立ち上げ、プロ向け勉強会や産後のママ向けエクササイズ講座などを定期開催しています。

さらに、自分が幼少期から「遊ぶように学んで」きた経験から、勉強嫌いなお子さんを減らしたいと考え、「1週間で勝手に勉強する子に育つ」という「親勉」のインストラクターを取得し、2017年4月からの約10か月で、子どもの勉強のみかたに悩む、約100名の親御さんに講座を提供し、現在も継続中です。

「親勉」の講座風景

事業、サービスで力を入れていること、こだわり

ママとねに関しては、『母親目線』、いわば当事者目線を大事にしています。現在、私は8歳と5歳の子の子育て中ですが、今、リアルに子育てしているからこそ分かる母親層のニーズや悩みを大事にしています。また、非営利型の一般社団法人で、コマーシャルベースではないため、真に役に立つ情報のみを選択、発信することができ、また、例えば紹介する子育て支援団体なども、現役の母親層だからこそ持っている地元ネットワークを駆使して、太鼓判でおススメできる団体のみを発信しています。
私たちが最も大切にしているのは、地域での信頼です。常に、子育て層に真に寄り添う、ウェブサイト&コミュニティでありたいと努力しています。

ママとねのホームページ

事業、サービスをはじめたきっかけ

今から8年前、第1子が生後4か月のときに、夫の転勤で静岡県三島市に転居しました。友人もおらず、web検索しても地域の子育て情報は何もみつからず、途方にくれる毎日でした。徐々にママ友ができて口コミ情報が入るようになりましたが、かつての自分と同じように、情報がなく困っているママがこの地域にいるに違いないと考え、地域への恩返しの気持ちで、友人とともに2014年2月に「静岡県東部子育て情報サイト ママとね♡」を立ち上げたのが活動の最初です。

とある1日のスケジュール

6:00  起床、長男(幼稚園)のお弁当づくり
7:10  長女(小学3年生)登校
8:20  長男を幼稚園までマイカーで送る
8:50  出勤(病院)
9:00  外来業務開始
13:00 勤務終了
13:30 ママとね事業の打ち合わせや営業業務 1-2件(企業、支援団体などと)
16:00 長女を学童にお迎え。習い事へ送る
18:00 習い事の終わった長女とともに、長男を幼稚園の預かり保育へお迎え
18:30 帰宅
19:30 夕食
20:30 お風呂
21:30 子供就寝 & 残った家事(皿洗い、洗濯など)&ママとねのパソコン業務(眠くなるまで笑)
24:00 就寝

今の生活や働き方で気に入っている事

何しろ自由に時間のやりくりができるところです。病院業務は、水曜のみ1日仕事で、あとは半日勤務しかやっていません。娘の習い事がほぼ毎日ありますが、それまでの数時間と、子どもが就寝したあとの数時間をフル稼働して好きなことをやっています。誰にとっても一日は24時間、隙間時間を上手に使えばいくらでも時間はつくれると信じています。

ママとね内で健康講座を開いた時の写真

クリアしたい課題や問題

ママとねに関しては、企業への営業や、補助金の取得のための書類作成・プレゼンテーションといった、運営費に関わる業務を、私以外の運営スタッフでもすこしずつできるように教育、誘導していきたい。

働き方を迷っている女性へのメッセージ

女性は、とくに子育て中は、母として、妻として、女性として、やりたいこととやらなくてはならないことと、混沌として選択に迷うことが多いと思います。今、あなたにとって最も大切なものは、決して手放したくないものは何か、それを常に自問し、それをしっかりと心に決めたら、あとは、難しいことは考えずに走り出してください。
必要なのは、「覚悟」だけです。走りだせば見える景色も変わります。
フルタイム、時短、起業、パート、あるいは専業主婦、どれも間違いはありませんし、またライフステージによっても変化するものです。大切なものを見失わないように、しっかりと自分を見つめる時間を持つようにしてください。

愛する家族へのメッセージ

いつも自由気ままな生き方を、ゆるしてくれてありがとう。
好きなことを好きなようにできるのは、夫をはじめ、協力的な家族のおかげです。
本当に私は家族に恵まれています。いつもありがとう。

中島あきこさんのプロフィール

中島あきこ
一般社団法人ママとね代表理事

埼玉県鴻巣市生まれ。父は元国鉄マン(その後、大蔵省印刷局へ転職)、母は専業主婦。2人姉妹の第1子として生まれる。地元の公立高校を卒業後、東京医科歯科大学 医学部医学科進学。卒業後は、泌尿器科医師として、首都圏の大学附属病院、地域の中核病院を中心に勤務。2002年―2003年はresearch fellow として米国に1年留学。帰国後、アメリカの医師国家試験であるECFMG取得。
2009年に第1子の出産と夫の転勤が重なり、やむなく常勤職を辞す。その後は医師業務のかたわら、やりたいことを自由にやっている。一般社団法人ママとね 代表理事、静岡ウィメンズヘルス&ウェルネス研究会(通称エスウェル)発起人&代表、親勉インストラクター。医師・医学博士。

Webサイト:http://mamatone.net/
Facebook(ママとね):https://www.facebook.com/mamatonenet/
Facebook(個人)https://www.facebook.com/akiko.mamatone

編集後記

この記事の編集に入る前に中島さんに伺ったのですが、実は中島さんのお母様は、中島さんが医大を卒業し研修医を始める直前に、若くして癌で亡くなっています。「いつか子育てが終わったら・・・」とよく夢の話をされていたそうですが、残念ながらお母様に「その日」はやってきませんでした。
やりたいことは行動に移し、その全てにエネルギーを注ぐという働き方、生き方ができる中島さんのパワーの秘密は、亡くなったお母様が身をもって教えてくれたことにあったんですね。

 

2018年6月3日(日)にママとね主催の「【ワンコイン】幸せな子育てのためのライフプランセミナー & インスタ映え♡お菓子デコレッスン in 静岡 三島」が開催されます。大切なお金のこと、ライフプランを元に改めて考え直してみませんか?お金のプロ、ファイナンシャルプランナーの先生が上手に教えてくれますよ。
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ともえ編集部
ともえ編集部