「食べさせる側」の役目が増えたママにとって、食に対して純粋に楽しむばかりではなくなってしまうこともあるかもしれません。
特に食物アレルギーのあるお子さんをもつママにとっては責任感や不安を抱くことも。
食の不安を喜びに変える「お母さんの笑顔」が活動の原点だと話すのは、千葉県八千代市を中心に、米粉を使ったグルテンフリー料理教室「Orange Spoon」を主宰する駿河かおりさん。
活動をはじめたきっかけや今後について、<働き方図鑑>8つの質問に答えていただきました。
現在の活動内容
小麦アレルギーをお持ちのお子さんがいるママを対象としたグルテンフリー米粉教室「米粉の学校」の運営や、関東・九州を中心に教育機関やイベントにて食育講座を開催しています。
また、米粉や安心食材を取り扱っている企業様のレシピ研究・開発等にも携わっています。
事業、サービスをはじめたきっかけ
もともと小麦パンが大好きで、近所のママたちを集めてパン作りをするほどでした。
それが、6年前から小麦が合わないことに気づいたことや、家族の一人が厳重な食事制限が必要となったことをきっかけに、食生活をがらりと変えました。
そうすることで、自分の体調はもちろん、家人の体の数値もガラリと変化することに驚き、自信を持つようになったんです。
私自身のそんな経験を、今度は周りの人へも伝えていきたい、という思いで今の仕事を立ち上げました。
事業、サービスで力を入れていること、こだわり
自身が発症した「グルテン不耐症」を、米粉を中心とする食事に変えたことで乗り越えてきた経験をリアルに伝えるレッスンを心がけています。
また、レッスン中だけでなくお家に帰ってからも「自分で、ひとりで、作れる」レシピ作りを常に追求しています。
とある1日のスケジュール
5:30 起床 ・弁当作り(夫・長男)
6:00 朝食
7:00 娘、登校
7:30 夫・長男 出社、登校
8:00 掃除、洗濯をしながらメールチェック
9:00 「米粉の学校」会場へ移動
10:00 「米粉の学校」スタート
13:00 「米粉の学校」終了、一人反省会(←必ず!!)
14:00 買い物など
15:00 PC作業、図書館で調べ物など
16:00 ECCがあるときはレッスン開始、ない時はお茶や作り置きおかずを作る
19:30 夕食①(娘と)
21:00 夕食②(長男・夫)
22:00 片付け、お風呂
23:00 就寝(理想)実際は24:00頃
※駿河さんはECCジュニアのホームティーチャーとしても活動中
今の生活や働き方で気に入っている事
何しろ食いしん坊なので、いろいろ試作をして食べられるのがいいところ(笑)。家族も喜んで協力してくれています。
「故郷、長崎で子育てママのためのイベントを開きたい!」
その想いで実現したアニバーサリー★長崎は大成功。
出展者さんやボランティアスタッフさんを募集中。記事最後のプロフィール欄にあるSNSからお気軽にご連絡ください。
https://tomoe.life/20206
クリアしたい課題や問題
教室運営だけでなく、企業様相手のお仕事も増えてきたので、アシスタントさんなど事業のサポートをしてくれる方が必要になってきたなと感じています。
またプライベートでは、今年は長男が大学受験、娘が中学入学と大変な時期にさしかかってきたので、そのあたりを親としてどれだけサポートしていけるか心配もあります。
働き方を迷っている女性へのメッセージ
女性は、その時々のライフスタイルの変化により、好むと好まざるとに関わらず、働き方の変化を求められるときが来ます。
でも、お勤めに出る以外にも、今や働き方は多岐にわたってきています。
子どもが小さい時、時には胸を引き裂かれる思いで仕事に向かう日もあるでしょう。
でも、そんなお母さんを、子どもたちはしっかりと見ていてくれています。
自信を持って、やりたいことをやっている姿を、子どもたちに見せてあげてください。
「今の私が一番若い!」。
常にそのことを忘れないでくださいね。
愛する家族へのメッセージ
いつもいつも、私の仕事に理解を示してくれている夫に、ありがとう。
いつの間にか、料理の腕も上がって、安心して留守を任せられるようになりました(笑)。「行ってらっしゃい」と快く送り出してくれるあなたの笑顔が原動力です。
息子へ。
口数は少ないけれど、いつも私の体調を気遣っていること、知ってるよ。
これから人生の大変な時期だけど、美味しいご飯作るからね!
娘へ。
仕事を始めた頃は、赤ちゃんだったのに、いまや中学生。これからどんどん成長して、私の良き理解者となってくれそうだね。
常に仕事をしている母のそばにいるせいか、ビジネス感覚がしっかり育っているね!遊びやおねだりの時の「企画書」、母から見てもあなたの将来が楽しみです!
<編集後記>
実は筆者自身の子供も1歳の頃、小麦アレルギーを発症しました。パン、うどん、クッキーにケーキ、美味しいものにはたいてい小麦が使われていることに始めて気づかされ、当たり前のように好きなものを食べてこられた幸せに初めて感謝しました。制限がある中でも知識と工夫があれば、わが子に「美味しい!」「これも食べられる!」の喜びを届けることができる。食べさせてあげられることがママの笑顔につながること、私自身も実感しました。
屋号である『オレンジスプーン』は、見ると元気になれる活力の色『オレンジ』と、大切な人の口へ運ぶひとさじの『スプーン』をイメージしたとのこと。
生まれて初めて食べたおかゆの味を、覚えている人はいないでしょうが、ママになり、わが子に始めてのおかゆをひとさじ、口に運んだ時のドキドキした気持ちやごくんと飲み込んでくれた時の喜びはしっかり覚えている人も多いでしょう。
実体験があるからこそ悩みも喜びも一緒に分かち合える米粉の先生、駿河かおりさん。あなたも米粉の魅力の世界をのぞいてみてはいかがでしょう?
プロフィール
氏名:駿河 かおり
屋号:グルテンフリーの米粉教室Orange Spoon
元々凝り症な性格から、米粉の種類はもちろん、米の品種、ついにはオリジナル米『Orange Spoon米~新米のかおり~』を作って下さる農家さんなど、数多くのご支援をいただきつつ、現在の活動を続けております。
活動の原点は、常に「お母さんの笑顔」。
麦アレルギーのために食べられなかったお菓子やパンを、わが子が口いっぱいにほおばった様子を見るときのお母さんたちの笑顔が原動力です。
だから、Orange Spoonのお菓子たちは、なるべくおうちにある材料や器具を使っています。そして、レシピも常に改良を重ね、「あ!美味しいね!」が簡単に再現できるように作っています。・インスタID surugakaori
・Webサイト https://orangespoon.jp
・FaceBook Orange Spoon / 駿河かおり
- 渡邉 加奈子
- 娘が2歳のときPowerWomenプロジェクト在宅スタッフ登録をし、アンケート入力や事務局代行などを行う。その後【笑顔で働きたいママのフェスタ】イベント本部のスタッフとして、パートタイム勤務を経て正社員に。第2子の産休育休を経て現在は短時間正社員となる。ふたりの子供たちに挟まれて寝るのが何よりの幸せ。育児がひと段落したら趣味の切り絵と三味線を再開するのが夢。
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