働くママによるパネルディスカッション
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「子供は働く母の後ろ姿を見て成長している」働くママの支援制度が充実した企業の取り組みとは

働くママ・女性の支援に取り組む5社によるパネルディスカッション・レポート

2016年2月3日(水)、クラウド家事代行サービス・株式会社CaSyのイベント「女性活躍推進フォーラム」が、イトーキ東京イノベーションセンターSYNQAにて開催されました。

その中で、女性活躍推進に取り組む先進企業で働くロールモデルの女性にスポットを当てたパネルディスカッションが行われました。

このパネルディスカッションは、西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長)が「女性活躍を支援する企業の取り組み」と「仕事と家庭の両立体験」について、各社代表の女性5名にそれぞれお話を聞いたもの。

登壇者は、以下の方々です。

  • 株式会社みずほ銀行従業員 Aさん みずほ銀行 恵比寿支店副支店長 渡辺真弓さん
  • 株式会社千趣会従業員 Bさん 株式会社千趣会 事業企画部子育て支援事業チーム 三木春香さん
  • 楽天株式会社従業員 Cさん 楽天株式会社 グローバル人事部ダイバーシティ推進課 課長 牛山典子さん
  • 株式会社NTTドコモ従業員 Dさん 株式会社NTTドコモ 人事部ダイバーシティ推進室 主査 室住篤子さん
  • 損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 損害保険ジャパン日本興亜株式会社(損保ジャパン日本興亜ホールディングス出向中)木全智子さん
  • 西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) ファシリテーター 西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長)

仕事と家事・育児に日々奮闘している女性たちのリアルな体験談と、女性の活躍を期待する企業側の努力を探るパネルディスカッションの内容の一部をお送りします。

先進企業の女性活躍推進支援、どんな取り組みが?

働くママによるパネルディスカッション

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
仕事と家事・育児の両立のために行われている各社の取組みをご紹介ください。

株式会社みずほ銀行従業員 Aさん 渡辺さん(みずほ銀行)
弊社はここ3年でできた取り組みや制度としてプレママセミナー、育休者サロン、管理者による両立者面談制度、MIX時短勤務、保育料補助、iPad配布などがあります。

プレママセミナーというのは、妊娠と育休取得が初めての従業員も多いので、そういった従業員にこれからどういう手続きが必要かという説明を行い、育休中の過ごし方や保育園の探し方、両立ってどうやっていけばいいのというノウハウをお伝えしていくものです。

管理職による両立者面談制度には、これをサポートするマニュアルに、両立支援の手引きというものも用意されています。

もともとは上司と部下が自発的にやっていた面談ですが、両立者というのは時間制約があるので、なかなかゆっくりと話をする機会が上司の方にもありません。
また、育休中はコンタクトが取れなくて不安があるとの声から、両立者面談として制度化しました。

それを休職前、休職中、復職直前、復職後も半年ごとに行っており、例えば子どもの状況やキャリアの志向に変化があるのかなどを細やかに話し合う機会になっています。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
みずほ銀行さんでは、面談者が2005年の257人から2014年には1629人に増えているそうで、すごいですね。
それだけ皆さん、面談には馴染んできているのでしょうね。

株式会社千趣会従業員 Bさん 三木さん(株式会社千趣会)
私は1歳の男の子を育児中で、昨年8か月の育休をいただいて今年1月に復帰しました。
今は子会社が運営する保育園事業に携わっています。

弊社は比較的早い段階から女性活躍推進の取り組みを進めてきた会社で、人事部とは別に女性活躍推進委員会ハナメゾンという組織があります。
ハナメゾンは2005年に組織されて、人事部と連携して会社の風土作りや両立支援制度に寄与しているところが大きいです。

制度面では、妊娠中から休暇が取れる妊婦者休暇、立ち会い出産をする男性従業員も取得できる3日間のハローベビー休暇があります。
男性従業員に対しても育児休暇を取得するよう、会社が働きかけをしてくれています。

育休中はイントラネットを見ることができ、PCの貸し出しもしてくれるので、わたしも上司から「最近どうですか?」とメールをもらって、気軽に子供の近況報告なんかをしていました。

私自身が使わせてもらってよかった制度に、時差出勤があります。
勤務時間を前倒しできるので、保育園のお迎えの面ではとてもありがたかったです。

それと、ハナメゾンで作られた両立支援マニュアルというものかあって、本人編、上司編、同僚編、パパになる男性編と4つに分かれているのですが、上司編の内容では、部下が妊娠したときにまずどうしたらいいかなど、かなり具体的な指南も載っていて。
「えっ」って言わないで「おめでとう」って言いましょうねって(笑)。

あとは、男女を問わず、従業員のワークライフバランスをコラム記事化してハナメゾンのホームページで紹介していたり、様々なテーマごとにランチミーティングなんかも開催されています。

育休中には、これから復帰していくにあたっての心構えなどのレクチャーを受ける復帰前セミナーがあって、両立についてのちょっと厳しめの話なんかを聞けます。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
千趣会さんは10年以上前という早い段階から取り組んでいるだけあって、かなり成熟された取組をしているなという印象ですね。まさに先進ですね。

楽天株式会社従業員 Cさん 牛山さん(楽天株式会社)
楽天でダイバーシティ推進課ができたのは昨年の9月となりまして、弊社で女性活躍支援への取組みはまだ始まったばかりです。

従業員の平均年齢は31歳。まさに妊娠、出産を迎える女性従業員も多く、昨年は約100名の従業員が産休を取り、復職をしています。

弊社では、育休・産休などの制度を整える一方、快適な早期復職を実現するために産休前と同じ働き方ができる環境を整えることにも注力しています。

他社と比べて産前産後休暇や育児休暇は短いのですが、弊社では手厚くというよりも、早期復職を実現するために制度に依存し過ぎずに産休前と同じ働き方をができる環境を整えています。

特徴的なのは、昨年、新社屋に移転するとともにできた社内託児所です。
託児所って、おむつや着替えの準備とかけっこう大変なのですが、その労力を減らす運営にしており、働くママ・パパの家事の負担を少なくすることに努めています。

それと病児ベビーシッター法人契約をしたことで、仕事と育児をバランスよく両方頑張りたいというママ・パパ従業員をサポートしています。

長い育児休暇の代わりに、海外の企業にはよくある搾乳室を社内に設けるなど、早期復職がしやすくなる支援をしています。

そして、働くママ・パパ従業員がボランティアベースで活動している「Rakuten Family Empowerment Club(以下、ファミリークラブ)」という自主的に活動をしている同好会によって支えられている面が大きいです。

ファミリークラブでは、育休中の従業員に会社の動きなどを伝えるニュースレターを送ったり、復職した従業員とランチ会をしたり、自分たちでネットワークを作っています。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
そのあたり、楽天らしいですね。
連絡はイントラネットを使っているのですか?

楽天株式会社従業員 Cさん 牛山さん(楽天株式会社)
はい。
あとは、フェイスブックですとか、メーリングリストです。

そして復職後に浦島太郎状態にならないよう、復職前セミナーをして会社の最新状況を知ってもらったり、上司との面談を行ったりしています。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
制度としてのベースはしっかり整えるけど、従業員の自主性も尊重するという感じでしょうか?

楽天株式会社従業員 Cさん 牛山さん(楽天株式会社)
会社としては女性に特化したキャリア支援は実施していませんが、評価や研修などにおいて性別や国籍の差がないため、他のメンバーと同じようにチャレンジをする機会を用意しています。
海外赴任に関しても女性がお子さんを連れて行くというケースもあります。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
グローバルですね。

株式会社NTTドコモ従業員 Dさん 室住さん(株式会社NTTドコモ)
弊社では、産休・育休中の会社と離れている期間も、会社とのつながりを大切にしたいとの思いから、「スマイルリレー」と名付けて従業員との関わりを密にし、活躍の後押しをしています。

子どもを産む前の時点で、本人、上司、ダイバーシティ推進室との三者面談をすることで、復職後の働き方や意識をしっかりと考えてもらい、復職後のスムーズな働き方をサポートしています。

弊社の従業員のうち、女性従業員の割合は約20%なのですが、女性の管理者の割合は3%と非常に少なく、女性が一層活躍できる取り組み施策としてWin-d(Women’s innovative network in docomo)というチームを2006年から立ち上げ、活動をしています。

管理職の一歩手前の従業員向け施策はもとより、入社数年目の若手従業員向けに早い段階でキャリアプランについてしっかり考えてもらう施策や、既に管理者となった従業員へ更なる高みを目指してもらう施策まで、「女性活躍推進のトータルサポート」としてWin-d活動を推進しています。

制度の観点から申しますと、既存のきめ細やかな制度に加えて、今年度は新たに「スライド・ワーク」を取り入れました。

スライド・ワークは、託児所などへの子どもの送迎や介護を事由とした、個人単位での始業・終業時刻の繰上げ・繰下げを可能する制度です。

会社から託児所などへの距離や時間の関係上、仕方なしに短時間勤務をしていた従業員が、このスライド・ワークを利用してフルタイムで働くことができるようになりました。
年間で100名以上の従業員が短時間勤務からフルタイム勤務に戻ったことからも、ニーズがたくさんあったことが分かります。

女性活躍推進を支援していく上で重要なポイントはまだありまして、女性だけではなく従業員全体が「メリハリある働き方」を意識するということです。

弊社では、「定時出社・退社を基本とする『働き方の変革』にチャレンジする」ことを目標に掲げ、定時退社しやすい風土に変革していると思います。

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
私は、6歳と4歳の子供がいて、2回の産休、育休を経験しています。

その中でシフト勤務制度というものがあって、時間を30分単位でずらせます。
わたしの場合、9時から17時勤務を8時から16時勤務にすることで、保育園のお迎えに間に合うようになりました。

弊社ではもともとワークライフバランスとして働きやすさを重視していたのですが、これからは働き甲斐を重視しようということで、2010年にコース別人事制度、いわゆる総合職と一般職の区分を廃止しました。
女性だけではなく、男女ともに職場にかかわらずキャリアアップできる制度になったのです。

両立のための制度は整っているので、あとはその制度をどう活用していくか、どう生産性を上げていくか、どうやってやる気を出していくか、どうやってキャリアを積んでいくかというところで、さまざまな取組みを展開しています。
そのなかの一つとして、育児休業者の復帰者支援である育休者フォーラムを年1回、全国4か所で開催しています。

つい先日も東京で開催され、育休中で2016年度に復帰する予定の女性従業員とその上司が一緒に参加し、今年度約600名が参加しています。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
一緒での参加が義務なのですか?

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
はい。一緒に参加することを原則としています。

一緒に参加することで、ライフプランとしてこの先どのように仕事をしていくかを考える機会、男性上司にとっては意識改革として、時間制限がある中でどのように仕事をやってもらうかということを考えていきます。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
上司もイメージトレーニングになりますね。
明日からすぐにどうとかではなく、何ヶ月か後にはこうするというイメージを、復帰予定の女性従業員と事前に考えることができるのですね。

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
はい、そうです。
復帰後は配慮から、比較的簡単な業務をアサインされていた気がします。
とても気を遣っていただいて、当時はありがたかったですが……。

その後に異動をして、今の上司は「時間の使い方は任せるから、仕事もやりがいを持ってやってください」という感じで。
上司の方もだんだんと変わってきています。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
上司の方も意識が変わってきているのが分かりますね。ありがとうございます。

仕事と育児の両立、それでも大変なことは?

働くママによるパネルディスカッション

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
両立しやすい環境が整っていても、職場で実際に大変だと感じる場面はありますか?

株式会社NTTドコモ従業員 Dさん 室住さん(株式会社NTTドコモ)
今は人事部にいるのですが、以前所属していた開発部では、システムのリリースは皆さんが眠っている深夜から明け方に行います。
そうなると、制度が整っていても制度を利用している間に事が進んでいると思うと、実際なかなか使いづらいです。

私は子どもが二人いて、下の子はまだ保育園に通っているので、お迎えをするために定時退社します。
そうするとこれはもう仕方がないことですが、退社後に様々な仕事が進んでいるのでやっぱり焦りますね。

技術系の女性に限った話ではないですが、似たようなことで悩んでいる従業員はたくさんいると思います。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
やりたい、頑張りたい、責任を持ちたくても持ちきれないというという葛藤はありますよね。

株式会社みずほ銀行従業員 Aさん 渡辺さん(みずほ銀行)
わたしは支店勤務なのですが、金融機関はお客様の情報管理をとてもセンシティブに扱うため、自宅に持ち帰っての仕事ができない点が悩みです。

基本的には仕事は職場でするのですが、お店は19:30に閉めます。
私は保育園のお迎えがあるので18:30には退社しないといけなくて……。

そのあとの閉店までの時間が「今日お客様とこんな話をしたのだけど」とか、何気ない会話からのちょっとした情報共有の時間になっていることが多いので、その場にいられないのは、営業をしている身としてはちょっとつらいですね。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
なるほど。ちょっとした生情報、ひとことの情報共有の差が大きいのですね。

子どもの急な病気、どうしていますか?

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
子どもが発熱したときとかはどうしていますか?

株式会社千趣会従業員 Bさん 三木さん(株式会社千趣会)
子どもが熱を出したときは、基本的には私が仕事を切り上げて迎えに行っています。

主人と二人で暮らしていた時よりも、家の中では圧倒的にやることは増えています。
子どもに毎日のようにレトルト食品を食べさせるというのもどうかと思うし……。
料理もきちんとするようになったということもあって、作る回数も増えました。

発熱の時は自分の中でも対応策がなくて「ごめんなさい」と言って、仕事を切り上げるしかないです。

周りに育児中の従業員もいるので、「お互い様だよ」と声をかけてもらっています。
ごめんなさいと言える環境に助けられています。

実はつい昨日、病児保育の民間サービスを登録しようと思って、応募開始の15分後にホームページにアクセスしたら、すでに「締切りました」ということでサービスが使えず残念でした。

家事はどうしていますか?

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
家事でしている工夫はありますか?

株式会社千趣会従業員 Bさん 三木さん(株式会社千趣会)
やらない家事を決めるように工夫しています。

掃除はルンバがやって、洗濯はドラム式洗濯乾燥機で乾燥までしているし、食器洗いは食洗機がしています。
水回りの掃除は、週末に主人がしています(笑)。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
なるほど(笑)。

株式会社千趣会従業員 Bさん 三木さん(株式会社千趣会)
家事はどんどん手放していく方向で諦めていくことにしています。
そういった形で自分の持っているものを手放して、子どもとの時間に充てるようにしています。

突発的な出来事に対応するために工夫していることは?

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
ほかの人は突発的な出来事はどうしていますか?

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
うちは主人とスケジュールを共有していて、「ここだったら何かあった時に対応できる」とお互い分かるようにしています。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
スケジュールの重要度によって色分けとかされているのですか?

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
スケジュールの重要度もありますが、基本早い者勝ちです(笑)。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
それはどのようにやっているのですか?

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
メールです。
どなたか、快適なスケジュール共有システムを知っていたら教えてほしいです。

株式会社みずほ銀行従業員 Aさん 渡辺さん(みずほ銀行)
わたしはグーグルカレンダーを使っています。

株式会社NTTドコモ従業員 Dさん 室住さん(株式会社NTTドコモ)
私もグーグルカレンダーでお互いのスケジュールを共有しています。

登録の早いもの勝ちと決めているので、あとから主人が同じ時間帯にスケジュールを重ねてきたら、口答で状況を説明した後、主人のスケジュールをズラすか消しています(笑)。

子どもは働く母の後ろ姿を見て成長している

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
最後に母として、仕事人として、一言ずつお願いします。

株式会社みずほ銀行従業員 Aさん 渡辺さん(みずほ銀行)
私自身、9歳と5歳の子供がいるのですが、10年近く両立をしてきて、はじめのうちは「本当に両立していいのか?」「夫に育児を頼んでいいのか?」とか、「義理の両親からはどんな風に思われているのか?」とか、罪悪感みたいなものもありました。

泣く子を置いてまで働かなくてはいけないのかということをよく考えていたのですけど、何年もやっていくうちに、子どもって母の姿を見ながら成長しているなと感じるようになりました。
今は働けることの喜びを感じています。

例えば、家事代行サービスを上手に利用することで、帰ってきたら部屋がきれいな状態で、リラックスができて子供とも笑顔で向き合えるのは、とてもいいことなのではないでしょうか。

株式会社千趣会従業員 Bさん 三木さん(株式会社千趣会)
家から近い保育園に入れるのだろうと思っていたのですが、通勤経路上に都合良くある園に行けるとは限らなくて、業務時間と送り迎えの時間と家事の時間と子どもとの時間を考えると、これ以上どうにもならない時間の使い方の難しさも感じました。

近くにおじいちゃん、おばあちゃんもいないので、時間の使い方に柔軟性が持てる時差出勤の制度はとてもありがたいのですが、自分の時間を持ちたいという思いもあるので、ファミリーサポートを使っていました。

はじめのうちは手を抜いていいのか、他の人に任せていいのかという葛藤もありました。
でも、これからたくさんのロールモデルを見ることができれば、後ろを歩く人たちは気が楽なのかなと思います。

楽天株式会社従業員 Cさん 牛山さん(楽天株式会社)
ダイバーシティー推進を牽引する立場の人間として、女性活躍推進を女性だけの課題とせず、会社全体の課題として位置付けられるように取り組んでいけるかが鍵だと思っています

育児に限らず、介護や自分自身の病気などの突発的なこともあるので、そういう意味では育児をしている女性だけでなく、皆、同じように何かしらの条件を持っていて、本当にお互い様の世界だと思うんですね。

お子さんを持っている女性だけがプレッシャーを感じるということがないような仕組みや環境を作っていきたいと思っています。

株式会社NTTドコモ従業員 Dさん 室住さん(株式会社NTTドコモ)
上の子が昨年中学受験をしたのですが、サッカーを辞めずにどこまで両立をしながら受験勉強を頑張れるかという壁にぶつかりました。

どう声をかけようか迷っていた時に、息子から「お母さんも仕事と家事を両立できているから、僕もできるはず。ギリギリまで頑張ってみる!」という言葉が返ってきました。
その言葉を聞いた時に、本当に目から鱗というか、いつの間にか随分成長したなと感動したと同時に、私自身も両立を頑張ってきてよかったと思いましたね。

子育て中の女性は自分が一番大変だと感じます。それはもう当然のことなんです。
ただ、大変な思いをしている分、「子どもたちもいつも自分たちの後ろ姿をしっかり見ていて、確実に成長し、自立をしている」ことも事実です。

後ろ姿を見せ続けるためにも、両立は大変ですが、前向きな気持ちでどんどん活躍してもらいたいなと思います。

損害保険ジャパン日本興亜株式会社従業員 Eさん 木全さん(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)
自分自身の努力は前提ですが、上司や職場のメンバーが両立に対して配慮を示してくれることと、1人前のメンバーとして認めてくれることは、仕事に対するモチベーションを大幅に上げていると思います。

会社にはすごく感謝をしていて、制度が整っていることはもちろんそうですし、職場の皆さんのおかげで両立できているので、これからも感謝の気持ちは忘れないようにしていきたいです。

西口敦氏(株式会社西口敦事務所 代表取締役社長) 西口氏
ありがとうございます。

今の皆さんのお話を聞いて感じたのですが、個人、組織両方の成熟度を上げていかないといけないですね。
その結果「お母さんが両立しているから僕も両立できる!」って子供まで成熟したりしてね(笑)。 

企業は仕組みを作っていく上で、半ば強制にすることで自然に意識をそっちに向かうようにしていく、そんな工夫をしていきながら良い方へ向かっていると感じました。

あらためてパネラーの皆さんに拍手をお願いいたします。


高石 かおり
高石 かおり
東京都出身。結婚後に千葉市に移り住む。高校生と小学生のふたりの男の子の母で、ペーパーススタイリスト協会認定講師としても活動中。専業主婦から一転、ライタースクールへ通った後、ライターデビューを果たす。好きな料理の経験を生かしてキュレーションマガジンでグルメサイトのレシピ紹介を毎日配信中。愛犬のポメラニアンと過ごす時間がなによりの癒し。