暮らし・生活

親になったらもう一度学ぼう。おやこじてんしゃの事故ゼロへ

「便利」だけど「危険」な乗り物と知ろう

生活する上で、なくてはならない移動手段、という方も多い「おやこじてんしゃ」。
子供を連れて短時間で移動できて便利である反面、転倒したり、転倒しそうになった経験がある保護者はなんと全体の7割にものぼり、転倒して怪我をした子供のうちの4割は、後遺症の残る可能性がある頭部や顔に傷を負っています。
中でも重い荷物や子供を乗せていても軽くスピードが出る電動自転車での事故は、乗っている保護者と子供だけでなく、歩行者などをも巻き込んだ悲惨な結果になりかねません。

しかしそれらの事故は、おやこじてんしゃに乗るときの正しい知識を持っていたら防げたものも多いのです。
誰にでも乗ることができ、利便性が高いため気軽に購入する人も多いかもしれませんが、事故の現状を踏まえ、大切な子供たちを守るためにも、すべてのおやこじてんしゃ利用者がもう一度自転車の乗り方を学び直す必要性があるのではないでしょうか。

「おやこじてんしゃプロジェクト」とは

4年ほど前から活動している「おやこじてんしゃプロジェクト」。これまでは、杉並区との共同事業でプロジェクトを実施したり、幼稚園や自転車販売店などの企業とタイアップして勉強会を行うなど、地域のファシリテーターがおやこじてんしゃの正しい乗り方を伝える活動をしていました。
一部の地域ではそういった活動が続けられていたものの、プロジェクトを全国に広げていくためには各地に正しい情報を伝えられるファシリテーターを養成しなければならず、その仕組みづくりまでは積極的に進められる状況ではなかったのです。

しかしこのたび、自転車用品のパイオニア「オージーケー技研株式会社」の協力が得られることになったため、このプロジェクトを新たな体制で「おやこじてんしゃの事故ゼロへ」のスローガンのもと実施していくことになり、今後の活動方針について様々な立場から意見交換が行われました。

「おやこじてんしゃプロジェクト」の今後の活動

ファシリテーターと勉強会

勉強会を行うファシリテーターは、実際におやこじてんしゃの利用経験があるママたちから募集して養成講座を実施、5年間で全国に1,000人のファシリテーター誕生を目標にしています。
そして、自治体や企業、幼稚園・保育園、サークルや親子イベントなどで勉強会を実施し、参加者数を年間10,000人を目標に、プロジェクトを進める方針です。

WebとSNSの活用

おやこじてんしゃの購入を検討している人に向けた基礎知識や販売店情報、もしもの時にために必要な保険についての情報、おやこじてんしゃライフの紹介、ファシリテーターの紹介、勉強会開催情報など、おやこじてんしゃを利用するすべての人が訪れるWebサイトとして発信します。
SNSにおいてもプロジェクトの周知を図り、ファンとのコミュニケーションツールとして活用していきます。

「おやこじてんしゃプロジェクト」の想い

もしも、のときのことを考えた安全対策、自転車に乗るときに知っておくべき交通ルール、子供を乗せたことでバランスを取るのが難しい自転車に乗るときの注意点や心構えなどを、おやこじてんしゃに乗るすべての人に伝えたい。
忙しいママたちを補助するツールとしてとても便利なおやこじてんしゃ。
「安全」に「子供とのコミュニケーションの場の一つ」として利用して欲しい。

めざせ事故ゼロ!おやこじてんしゃプロジェクト再スタート

最悪、我が子をあやめてしまう。総重量100Kgを超える事もあるおやこじてんしゃで、歩行者に怪我をさせてしまう。危ない乗り物を運転する認識をもってもらうと同時に、おやこじてんしゃの良さを伝えたい。

同じ景色を見ながら、一緒に季節を感じることができる大切な時間。
小さな身体を寄せて、ナイショ話を聞かせてくれるかもしれません。
成長してからも楽しい思い出として心に残していくために、「おやこじてんしゃプロジェクト」は事故ゼロを目指して新たな活動を始めます。

親になったらもう一度、自転車を学ぼう。


髙橋知子
髙橋知子
福岡県在住。娘二人のママ。北海道出身で実家は神奈川県。ダンナ様の転勤で岡山県に住んだことも。全国津々浦々、楽しそうな場所やイベントを探して出かけるのが大好き。 9年間の専業主婦期間を経て、今は独身時の広告業界での経験を活かし、フリーランスでライティングや広告全般、イベント企画などを請け負っている。