ママたちの間で話題になっている、ベビーシッターのマッチングサービス、KIDSLINE(キッズライン)。
そのキッズラインを生み出した、株式会社カラーズさんにお邪魔してきました。
お話をうかがったのは、カラーズのエグゼクティブプロデューサー、藤井聖子さん。
キッズラインのこと、働くママとして活躍されてきた藤井さんのこと、いろんなお話をうかがってきました。
ママを特別扱いしない会社「株式会社カラーズ」とは
ひとりひとりがいろんな能力(カラー)を持っている。
カラーズは、そんな個々の能力を発揮しながら、1つの目標に向かっていく会社です。
そんなカラーズは、ママが特別扱いされない会社でもあります。
社員13名のうち、ママは2名。
藤井さんは時短勤務の制度を活用し、就業時間は10:00~18:00となっています。
自分が忙しい時でも困っている仲間がいればできるだけ手伝い、自分自身の業務には責任をもっているそう。
ママだからといって特別扱いしない、されない雰囲気が、助け合いのできるチームとなり、子育て中の女性だけでなく全員が働きやすい環境を作っているのだと感じました。
日本にベビーシッターの文化を
そんな株式会社カラーズが運営するのが、KIDSLINE(キッズライン)。
ベビーシッターとして働きたい人と、利用したい人をマッチングするウェブサービスです。
女性をもっともっと輝かせたい。
これはカラーズの創業者でありCEOの経沢香保子氏にとって永遠のテーマ。
経沢氏は30代で起業、株式上場、3人の出産と凝縮した時間を過ごした方。
そんな経沢氏が女性を輝かせるために必要なサービスとして、子ども達との貴重な時間を大切にし、そして仕事も諦めないために必要なベビーシッターサービスを、ITのチカラでもっと身近なものにすることを考えました。
そして生まれたのが、KIDSLINE(キッズライン)です。
業界最安値でありながら安心安全のベビーシッターサービスとは
ベビーシッターサービスを利用したいと思っていても、ベビーシッターにまつわる良くない報道や、そもそも子育てを家族以外に手伝ってもらうこと自体の理解が低いことが、利用をためらわせています。
キッズラインでは、サポーター(ベビーシッターの担い手)のチェックや研修を厳しく行っています。
- サポーターは事務局で全員本人確認済み
- 個別面談でサポーターの適正・人柄等チェック
- サポーターへは徹底した研修・テストを実施
カラーズの藤井氏は笑顔でこう語っています。
「子育てに関する考え方や文化を変えていくことなので、サービスが本当に浸透するには10年~20年のスパンを考えています。
子育てや家事に積極的にかかわる男性は増えているものの、まだまだ子育てと家事を働く女性が一手に引き受けている家庭は少なくないですね。」
若い世代が子育ての担い手に
キッズラインには、「将来子どもに関わる仕事をしたい」「ベビーシッターとして働きたい」という気持ちの強い学生が多くサポーター登録しています。
単なるベビーシッターではなく、勉強や運動、お料理や特技を教える付加価値をつけているサポーターも。
保護者が帰宅した時に「楽しかったー!」と子どもが言ってくれることこそ、利用者の満足度を上げ、クチコミで広がっている理由かもしれません。
ワーママは女子学生にとってのロールモデル
今の女子学生の多くは「ママになっても働き続けたい」という希望を持っています。
そんな彼女たちにとって、キッズラインの利用者は、まさにロールモデル。
彼女たちが子どもを産みたいと願ったとき、きっと彼女たちは働きながら子育てをすることをたやすくイメージすることができるでしょう。
どんな人、どんな状況、どんな目的でも利用できる
「このサービスでどんな方を一番助けたいですか?」と藤井さんにたずねてみました。
「以下のような方々ですね。
- 産前産後サポートがほしい方
- つわりがひどくて家事が大変な方
- 双子の育児で疲れている方
- シングルマザーで誰かに助けてほしい方
- 共働きでも平日の子どもの習い事を諦めたくない方
- 育児で困っていることがある方
- シッターにお願いしながら、プラスアルファで子どもの感性を引き出したいと思う方
自分のために。子どもために。
キッズラインは誰もが利用できるサービスだと思っています」
単に子どもを預かるサービスではない
藤井さん自身もお子さん姉妹を大学生サポーターに預けた際、その報告書の内容にびっくりしたといいます。
サポーターが妹を褒めようと「●●ちゃんすごいね!」と言ったら「わたしよりお姉ちゃんの方がもっとこんなことができてすごいんだよ!」とお姉ちゃんを自慢するような発言をしたそう。
妹がそういう風に考えていたことは、親としても知らない顔で、それを知ることができて嬉しかった、と。
親が知らない子どもの顔を、キッズラインというサービスを通じて知ることができたんですね。
他にも、引っ込み思案だった子が社交的になったなど、キッズラインでのサポーターとの触れ合いが子どもにとっても良い効果があったという報告は少なくありません。
これから働こうとしている子育て世代女性へのメッセージ
キッズラインというサービスがなかったら諦めていたことを、このサービスがあったことで諦めずに済んだ。
そう言ってもらえるようなサービスを目指しています。
キッズラインを活用して、やりたいことを諦めない選択肢があるということを多くの方に知ってもらいたいです。
私自身、今年7歳と4歳になる子どもを育てながら働いていますが、自分が忙しくても困っている会社の仲間がいればできるだけ助けるようにし、自分が困った時の保険をかけるなど工夫をして、やりくりしています。
毎日の時間はあっという間に過ぎてしまいます。
ぜひ、諦めたり、ためらったりせず、誰かのチカラをかりて前に進んでほしいです。
藤井聖子さんご自身について
藤井さんは、大学を卒業後すぐ、女子大生のモデルのモデルエージェンシー事業の会社の社長に就任。
親会社がありゼロからのスタートではなかったものの、社長という立場で仕事ができたことは貴重な経験だった、と語ります。
26歳で結婚するまでは、朝方まで働くほど仕事が大好きな女性だった藤井さん。
結婚してからも、日をまたがなくなったくらいで、バリバリ仕事をこなす日々が続きました。
28歳で第1子(今年7歳)、31歳で第2子(今年4歳)を出産後、それぞれ早い時期に職場復帰。
ただ、第2子出産後に転職した際には、初日に体調を崩し、インフルエンザに罹ってしまったそう。
子どもたちも同じく発症し、入社2日目から1週間丸々休んでしまったといいます。
そんなエピソードも笑って話せる藤井さんからは、「いろいろあるけど仕事は責任をもって全うしている」ことがうかがえました。
そんな藤井さんに、質問をしました。
「ママになってから働き方を変えましたか?」
時短勤務にしました。
上場企業に勤めていた時はサポートが充実していて仕事を持ち帰ることはなかったですが、今のカラーズはスタートアップ企業。
時には仕事を持ち帰ることはあります。
今は家族と時間が一番大事だと思っています。
子供の成長見逃したくない、けれど仕事をしている時間も大切、と欲張りな気持ちがありますね(笑)。
「これだけは守っていることを教えてください」
日常が尊いものだと思うので、それを守り続けたいです。
仕事は当日の夜に持ち越すことはあっても、週末にはなるべく持ち込まないようにしています。
それによって、気持ちがリフレッシュされ、日常の満足度も高まり、仕事と家庭と両方に良い影響があると思います。
おわりに
終始、やわらかい笑顔で話してくださった藤井さん。
自分の幸せ・仕事・家族が1つの輪の中にすっぽり入っているような、そんな素敵な印象を受けました。
取材:宮本直美(PowerWomenプロジェクト代表)
- 宮本 直美
- PowerWomenプロジェクト代表
千代田区在住。福岡県生まれ、埼玉県育ち。昭和女子大学短期大学部卒業。
ベンチャー企業の経理職を10年経験後、第1子出産を機に退職。専業主婦になるつもりが、1年後に大好きだった経理の仕事を個人事業主(在宅ワーク)として再開。 子育てと仕事の両立の難しさに直面するたび「必要なものは自分でつくる」のポリシーのもと必要なサービスを事業化。
2011年の東日本大震災後は、ママの起業を応援すべくPowerWomenプロジェクトを立ち上げ、2000人の起業ママ・フリーランスママと共に活動中!
*メディア出演実績* NHK「おはようにっぽん」「金曜eyes」「特報首都圏」「企業の星」/TBS「Nスタ」/フジテレビFNNスピーク/ベネッセコーポレーション「bizmom」/日本経済新聞/朝日新聞/毎日新聞/読売新聞/フジサンケイビジネスアイ 他
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