保険などの固定費を減らすための考え方とは
2015年12月17日(木)に、起業しているママさん(パワーウーマン)4名を対象に開催された、お金についてのワークショップ。
前編の内容は、老後に必要な生活資金がいくらなのかということ、そのためには早くからお金を貯めておかないと足りなくなるということでした。
後編であるこの記事では、ではどうやって貯めていけばいいのか、固定支出を下げるために知っておきたい保険のカラクリについてのお話をご紹介します。
前編に続いて、ブロードマインド株式会社 ファイナンシャルコンサルティング本部のグループリーダー、杉田祐子さんのお話をもとに、許可をいただいて再現記事をお届けします。
(取材・撮影・執筆:犬養 拓)
老後の生活資金を貯めるには、「固定支出を落とす」こと
ここまでは、主に「老後に必要な生活資金をいくら準備しておけばいいか」について話してきました。
年金や退職金を除くと、35歳の方は今から60歳の退職まで毎月約15万円を貯めていかなければいけないことになります。
そのためには、何かしらの節約が必要になってきます。
食費や旅行費も節約はできますが、ファイナンシャルプランナーとしてお話するポイントは「固定支出を落とす」ことです。
保険大国・日本で保険料を減らすための考え方
固定支出には、水道・ガス・光熱費と保険が含まれます。
日本は保険大国と言われるほど皆さん保険に入っていらっしゃいますので、その保険料を減らすための考え方をお話します。
日本で、ご夫婦二人で1ヶ月の保険料の平均はどれぐらいだと思いますか?
参加者Dさん「1.6万ぐらい?」
参加者Sさん「3万円ぐらい?」
近いですね。
月の平均で3.5万円、年間だと41万円になります。
一人あたりが一生で払う保険料総額の全国平均は、1,680万円です。
保険料、支払った額と受け取る額の平均はかなり差がある
ここまでの数字は、保険会社の営業さんも教えてくれます。
ここから保険会社があまり言いたがらないデータをお伝えします。
亡くなったときに支払われる死亡保障の平均額が、ご主人様で2,000万〜3,000万ぐらいです。
では、皆さんが実際に受け取っている金額の平均は、いくらかご存知でしょうか?
「保険って損している」と考えている方は多いので、「1,500万円ぐらいかな?」と答える方が多いんですね。
でも、実際に保険会社が払っている受取額の平均は、それよりもずっと少ないんです。
このカラクリを知っておかないと、保険会社が売りたい商品ばかりを買ってしまうことになります。
知っておきたい、保険の種類
保険は大きく分けて二種類あります。
- 定期保険
- 終身保険
定期保険の特徴
定期保険というのは、例えば35歳から60歳まで毎月保険料を支払うものです。
死亡保障や入院保障がつきます。
ただし、設定した年齢を一日でも超えると、保険は全てなくなります。
「掛け捨てになる可能性がある」という保険です。
期間を定めているので、比較的安い保険料で大きな保障をもらえます。
終身保険の特徴
それに対して、終身保険というのは、60歳以降も保障が一生涯残ります。
デメリットとしては同じ3,000万円の保障がほしい場合を考えると、保険料が定期保険よりも割高になることです。
定期保険と終身保険が組み合わさったタイプに注意
私のところにご相談に来られた方に「定期保険と終身保険、どちらに入られていますか?」と訊くと「大丈夫です、終身保険に入っています」と答える方が多いです。
でも実際にフタを開けてみると、違う商品に入っていることが多いんですね。
ご加入の保険がどういうものなのか、ファイナンシャルプランナーに見てもらったことがないのなら、一度見てもらうことをおすすめします。
ご自身に合った保険はそれぞれの商品ごとに異なる
現在、保険会社は70社以上あります。
その中で、医療保険が得意な会社、死亡保険が得意な会社、ガン保険が得意な会社などがそれぞれあります。
一つの保険商品で全てをカバーしようとすると損することが多いです。
30代か40代かなど、年齢によって高い安いも異なりますし、30代で入るとその後の値上がりが一切ない保険商品もあります。
いま入っている保険商品が「なんちゃって終身保険」ではないのか。
もっと保険料が安くて適切な保険商品がないのか。
私たちはファイナンシャルプランナーとして、お客様それぞれの生活スタイルや人生設計、ご希望にあわせて保険の見直しを行っています。
いつでもご相談いただければと思います。
ワークショップを終えて
今回は4名のパワーウーマンさんを対象に開催した、このワークショップ。
開催後に出た質問では、以下のようなものがありました。
- いま入っている保険を切り替える時に、違約金などは生じないんでしょうか?
- ゆうちょの保険に入っているんですが、ぶっちゃけどうなんでしょうか?
- 転勤族なんですが、転勤するたびに保険商品を見直した方がいいんでしょうか?
- 娘が高校までは国内留学、その後は海外留学を考えています。学資保険など教育資金のパターンにあまり当てはまらないんですが、どう考えればいいでしょうか?
それぞれ、個々のご家族のご事情による、とても具体的なご質問でしたが、杉田さんがどれも丁寧に答えていました。
参加者の感想
参加していただいた皆さんの感想、一部をご紹介します。
Sさん
これまで、ファイナンシャルプランナーさんは敷居が高いイメージがありました。
「うちみたいな、たかが一家庭の話で…」と遠慮していましたが、こうやってお話をしてもらって、緊張がほぐれました。
すごくいい機会で、マネープランについて一歩踏み出せそうです。
Nさん
私は今まで何名かのファイナンシャルプランナーの方にお会いしたんですが、なかなか安心し切れないところがありました。
自分のライフスタイルがよく変化することもあり、その度にご相談したくなってしまうんですね。
ただ、今日のお話を聴いて、ご質問にも答えていただき、自分のライフスタイルに合ったマネープランがもっとあるのかな感じました。
Iさん
ファイナンシャルプランナーさんって、周りにもけっこう多くいらっしゃって、どの方に相談すればいいか分からないところがありました。
ただ、杉田さんが分かりやすく説明してくださったことに加えて、名刺にあるMDRTという認証が「世界で金融商品を取り扱っている人間のうち6%だけが保持している資格」で、毎年更新があると聞いて、安心しました。
お話をうかがうと、プライベートもほとんどないぐらい保険のお勉強をされているそうで。
刻一刻と保険商品や国の法律が変わっていく世の中なので、杉田さんのように最新の情報をアップデートされているプロにお願いするのがいいんだなと感じました。
マネープランのご相談はこちら
この杉田さんやブロードマインドに個別コンサルティングを受けてみたいとご希望の方は、以下のページをご覧ください。
個別の事情に合わせたアドバイスをしてくれます。
皆さんそれぞれに最適なマネープランが見つかりますように。
- 犬養 拓
- 「ともえ」編集長。 株式会社電通でクリエイティブ職や雑誌担当として12年間働いた後、独立。 2015年に生まれたばかりの男の子の父親。好きなものはスイーツとリラックマ。
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