おやこじてんしゃプロジェクトの調査によると、街中で自転車に乗っていてヒヤッと体験をしたことがあるママは、なんと9割。
想像したくないことですが、子どもが自転車に乗っているときに事故にあってしまったら、子どもの命を守ってくれるのはヘルメットしかありません。
親である私たちは、13歳未満の子どもを自転車に同乗させたり、子ども自身が自転車を運転する際、ヘルメットを着用するように努めなければなりません(道路交通法 第63条の10)。
パワーウーマンが今年1月に行った「自転車とヘルメットに関するアンケート」では、子どもを自転車に乗せるママの9割が「子ども用ヘルメットを所有している」と回答。
ところが、「自転車に乗る時に必ずヘルメットを着用させている」というママは、6割にとどまりました。
せっかく購入したのに、3割の家庭で使われなくなって眠っている子ども用ヘルメット。
その理由について、寄せられたたくさんのコメントを調べていくうちに、ヘルメットにまつわるたくさんの失敗談やお悩みが見えてきました!
そんな先輩ママのリアルな声からわかった、失敗しない子ども用ヘルメット選びのポイントを5つご紹介したいと思います。
(1)安全規格を取得している
「ヘルメットが本当に丈夫かわからない」(東京/3-6歳児、小学生のママ)
子ども用ヘルメットを購入する際、もっとも重視したとママが回答したのが「安全性」。
まずは、基本的なことですが自転車用に設計された「自転車用ヘルメット」を選びましょう。さらに、厳しいテストを受けた証拠である「安全規格」の有無をチェックします。
安全規格には「SGマーク」や、海外製品であれば「CEマーク」などがあり、製品にシールが貼られていますのでひと目でわかります。
【オージーケーカブト公式HP:SG基準について】
http://www.ogkkabuto.co.jp/childmet/sg/sg.html
「装着前後に地面によく落とすので、外側が割れにくい素材だとうれしい」(東京/3-6歳児、小学生のママ)
「あんなに軽くて本当に頭を守ってくれるのか不安」(神奈川/中学生のママ)
軽量タイプもハードタイプも安全性には違いはなく、子どもの年齢や体格に応じて適宜選ぶのが理想的です。
初めてヘルメットをかぶる1-2歳児には、首にあまり負担のかからない軽量タイプがおすすめ。ひとりでかぶることの多い小学生は、脱着時に落としたりすることも多いので、外側のハードなタイプを選ぶとよいでしょう。
また、落下などにより外側部分が割れてしまったヘルメットは、もう子どもの頭をしっかりガードすることができません。残念ですが、お役御免ということで新しいものに買い替えましょう。
(2)子どもが好きなデザインやキャラクター
「こどもが嫌がってかぶらない」(東京/3-6歳児のママ)
「安全性を考えて着用した方がいいのはわかっているが、着用する時に嫌がるので、なかなか習慣にできない」(大阪/3-6歳児のママ)
子どもの年齢を問わず圧倒的に多かったのが、子どもが着用したがらないという悩み。お出かけのたびに、嫌がる子どもをなだめすかしてヘルメットをかぶせるママたちの日常が明らかになりました。
「もっとデザインを考えて買えば、子どもが率先してヘルメットをかぶってくれたのではないかと思う」(神奈川/小学生2人のママ)
「子どもが自分で気に入ったものしかかぶらないので、形やデザインも重要」(神奈川/3-6歳児、小学生のママ)
「親は安全性を重要視するが、子どもが楽しくかぶれる(嫌がらない)ことも重要だと思うので、キャラクターなども大切だと思う」(埼玉/1-2歳児、3-6歳児のママ)
その解決策として多かったのが、デザインや見た目は子ども目線で選ぶべきという意見。子どもが気に入ったデザインや好きなキャラクターのヘルメットを選ぶことが、これから始まる自転車ライフをハッピーにするための第一歩といえるかもしれません。
【アイデス公式HP:キッズヘルメット プリンセスソフィア】
http://www.idesnet.co.jp/products/content.php?id=309
【ジョイパレット公式HP:それいけ!アンパンマン】
https://www.joypalette.co.jp/category/helmet-anpanman
(3)バックルであご肉をはさみにくく、脱着がラク
「あご肉を挟んでしまって以来、嫌がって泣くようになった」(埼玉:3-6歳児のママ)
「子どもが小さい時、着用する際にあごの皮膚を挟むことが多く、以降、ヘルメットをしたがらなくなった」(大阪/小学生のママ)
ヘルメットを装着時にあごの部分でカチっと固定するバックル。
このバックルを留めた際、子どものやわらかいあご肉をはさんでしまった!という失敗談が、多数寄せられました。
ほとんどの場合、それ以降かぶりたがらなくなるという事態に発展するようですので、バックルの構造は必ずチェックしましょう。
「マグネットで留める形なので、偶然取れてしまうことがあってびっくりした」(東京/3-6歳児のママ)
あご肉をはさみにくいマグネットタイプのものも人気のようですが、正しく装着しないとついとれてしまうケースもあるようですので、注意してくださいね。
「ベルトのつけはずしが子ども自身では難しいため、子どもだけで自転車に乗ってでかける際はほぼつけない」(大阪/小学生のママ)
「子ども自身で着用しにくい」(大阪/3-6歳児、小学生のママ)
小学生になって、自転車で友だちと公園に遊びに行けるようになっても、自分でヘルメットが脱げないのは困りものです。
小学生の子どもでも留められるような、カンタンな構造のバックルかどうかも重要なポイントで
【solano公式HP:バックルの構造や装着方法など】
http://solano.dic-plas.co.jp/point.html
(4)サイズ調整ができる&しやすい
「サイズも自由に変えられるのでありがたいです!気に入ってます」(東京/小学生のママ)
「サイズ調整ができるので意外と長い間使えるということが買ってからわかった」(愛知/3-6歳児、小学生のママ)
頭の後ろ部分に、サイズを調整できる機能がついているヘルメットが一般的になっています。
ダイヤルを回すタイプや、野球帽の後ろについたプチプチと留めるものなど種類はさまざまですが、ママたちにはサイズ調整機能はとても好評で、ヘルメット購入の決め手となった理由の3位が「サイズ調整のしやすさ」でした。
この機能があれば、すくすく成長する子どもの頭の大きさに合わせてヘルメットのサイズを調整してあげることができます。
「サイズ調整がうまくできない」(大阪/1-2歳児、3-6歳児のママ)
「サイズ調整がもっとしやすいとありがたい」(神奈川/3-6歳児のママ)
ただし、実際この機能を使いこなせていないママも多く、フィットしているのかどうかもわからないという声も。購入前にサイズ調整の方法や、使いやすさなどもあわせて確認しておきましょう。
「頭の形に合わずに動くのが気になる」(大阪/3-6歳児、小学生のママ)
「着用させてどの感じがフィットしてるのか、サイズ感がよく分からない」(神奈川/1-2歳児、3-6歳児のママ)
自転車用ヘルメットメーカーのWEBサイトでは、サイズ調整のしかたや、正しいかぶり方や角度、ヘルメットがフィットしているか確認する方法についても詳しく紹介されていますので、一度チェックしてみてくださいね。
【オージーケーカブト公式HP:ただしいヘルメットの選び方、かぶせ方】
http://www.ogkkabuto.co.jp/childmet/selection/selection.html
【nutcase公式HP:サイズの測り方、フィッティング方法】
https://nutcasehelmet.jp/fitting.html
(5)必ず試着する
これまでの4つのポイントを一度にチェックできる方法、それが試着です。
SGマークがついているか、子どもに合う色合いか、バックルであご肉をはさみにくいか、サイズ調整はしやすいか、フィットしているか、子どもが嫌がらない重さか、など疑問点がすべて解消できますね。
「上の子と下の子では頭の形も大きさも違うので、お下がりを使えなくて困った」(大阪/3-6歳児、小学生のママ)
お母さんなら知っているように、頭の形や大きさは、十人十色。〇歳だからこのサイズ、というような選び方ができないのが難しいところでもあります。
自宅で頭のサイズを測ってからお店に行くというのが理想ですが、いくつかサイズ違いを店頭で試着して、フィットしているのかどうかお店の人に確認してもらいましょう。
「自転車で子どもが寝た時に、ヘルメットの後ろが出っ張っているのでヘッドレストに当たってしまう」(東京/1-2歳児、小学生のママ)
自転車屋さんなどで購入する場合、可能であれば子乗せ椅子に乗せてみて、背もたれとの相性を見るのもポイントです。
海外ブランドのヘルメットを通販で購入するママも増えています。その場合、商品数は限られますが「試着レンタル」というシステムを設けているメーカーもあるので、うまく利用してみてくださいね。
【bern公式HP:ホームフィッティングサービス】
http://www.yts-store.com/hfs/
<ヘルメットえらびポイントまとめ>
1.安全規格を取得している
2. 子どもが好きなデザインやキャラクター
3. バックルであご肉をはさみにくく、脱着がラク
4. サイズ調整ができる&しやすい
5.必ず試着する
以上、後悔しないヘルメット選びのための5つのポイント、いかがでしたか?
子どもが小さいうちは、すんなりとはかぶってくれないこともあるかもしれませんが、親子でお気に入りの1点を見つけて、毎日楽しい気持でお出かけしたいものですね。
ぜひ5つのポイントをふまえて、子どもの安全のためにぴったりのヘルメットを見つけてくださいね。
- 児玉 はなえ
- 関西在住、女の子ひとりの母。 海外ラグジュアリーブランドのマーケティング担当を経て、フリーランスに。 マーケター、ライター、イラストレーターとして、子育て中心の働き方をしています。 趣味はゴスペル、ピアノ、海外ドラマ。早稲田大学卒。