結婚や出産などライフスタイルが大きく変わるなかで、社会的な立場や考え方の変化も相まって「これってどうすればいいの?」という悶々とした悩みを抱えている子育て期のママ。
そんなママたちの悩みを受け止めるライフケアコンサルタント🄬のお悩み相談室。今回のご相談はこちら。
お風呂も寝かしつけも「ママじゃないとダメ!」
夢への挑戦は子育てがひと段落しないとダメ?
亜沙美さん・29歳・2歳3か月の女の子のママ。
「出産を機に専業主婦に。育児に行き詰ったとき出会ったのが、とあるコミュニケション講座。娘と教室に通ううちに、たくさんの意思疎通ができるようになって、子育てがぐっと楽しくなった。
もともと子どもが大好きで、小さい頃は幼稚園の先生になりたいと思っていたくらい。
自分の経験を活かして、たくさんの人にベビーコミュニケーション伝えたい!と思うように。ただ調べてみると、資格を取るには泊まりがけで講習を受けに行く必要があるみたい…。
主人は家事が一切できない人。
特に料理は全くダメ。
泊りで家を空ける場合、外食続きになってしまうのかと思うと、娘を預けることに気が引けてしまう…。
それに、最近娘がパパを嫌がりだしてしまい、お風呂も寝かしつけも「ママじゃないとイヤ!」とギャン泣きする状態…。
とてもじゃないけど、パパに娘を託して泊りがけで出かけることはムリ。夢へのチャレンジは子育てがひと段落してから?それって何年後?
せっかくやりたいことが見つかったのに、踏み出しきれず、モヤモヤしてしまうんです。」
ライフケアコンサルタント🄬からのアドバイスは…
竹下小百合
プロフィール
宮城県仙台市生まれ。
大学卒業後、販売業、予備校事務、大学研究室秘書、結婚相談所カウンセラーとして働く。
東日本大震災後〈笑顔で働きたいママのフェスタ〉をきっかけに、取得していた資格を活かそうと一念発起し、専業主婦から〈夫婦・パートナーカウンセラー〉として起業する。
現在は人と人、企業をつなぐコラボレーターとして地域活性化に貢献すべく活動中。
秋田発「つながる・広がる女性の笑顔」Venus Club仙台支部発足や、NPO法人ファザーリング・ジャパン東北代表理事、国際奉仕団体ライオンズクラブ332-C地区仙台結支部クラブ幹事を務めるなど幅広く活動中。
プライベートでは、夫、小学3年生の息子(通称王子)、第二子を妊娠しながら仕事に育児に楽しんでいる。
社会と女性を結び、笑顔でいっぱいにすることが夢。
▼取得資格や関連事業について
http://melife-sendai.com/plo.html
竹下さん)ご相談ありがとうございます。
実は同じような経験があるので、他人事と思えませんでした!
私の場合は息子なのですが、ちょうど3歳の頃です。
カウンセリングの仕事を本腰入れて始め、とある起業女性のコンテストにエントリーしました。
地方予選で仙台代表に選んでいただき、東京で開催される大会に出場が決まったときのことです。
コンテストだけなら日帰りでも間に合ったのですが、前々からお話を聞きたかった方のセミナーが東京で開催されることを知って…夫に泊まりがけで東京へ行く相談をしました。
「東京へ行くならその間の食事、全部用意していってね。」という回答が…。
結果、朝・昼・晩・翌朝・翌昼の5食分を作り置きし、冷蔵庫がパンパンになるほど詰め込んできました。
もう、ちょっとした意地ですよね(笑)
東京へ向かう朝、ワクワクしているはずなのに、相当疲れてしまいました。
今思えば、意地で対抗するのではなく、もう少し夫を持ち上げたり、できることがあったのではないかなと。夫も5食、温めたり片付けたり、大変だったのではないかな、と。
その時の反省から、亜沙美さんにお伝えしたいことが2つあります。
①手をかけない=手抜きではない
家を空ける時期があらかじめ分かっているなら、準備できることってたくさんあります。
2歳3か月なら離乳食ではなくほとんど普通のご飯が食べられる時期。
すべての食事を無理して手作りしなくても冷凍食品やお惣菜に頼ってみることも考えてみてください。
「手作りじゃなくてごめんね。」そんな罪悪感を抱いているのは、ママ自身。
手をかけない、というのは決して手抜きではありません。
ママが無理して疲労感が残ったり、なんで私だけ!とイライラするくらいなら、手間がかからない選択肢も検討して、その分お子さんと笑顔で過ごす時間を作ってあげてもいいのではと思います。
普段食事の支度をしないパパのために、盛りつけの説明書を作っておいたり、かわいいお皿やお子さんのテンションがあがるカトラリーやキャラクターのピックを用意したり、使い捨てのランチョンマットや紙コップを用意したりするのもいいかもしれませんね。
②最初から『無理』と決めつけないこと。
パパに相談する前に『無理』と決めつけ、諦めてしまってはもったいない。
パパにもできることを考えてみる・伝えてみる・相談してみる、そんなアクションを起こしてみましょう。
実はパパだって手伝う気はあるけれど、やり方が分からないだけなのかもしれません。
子どもに拒否されるのが怖くて言い出せない、ママに任せてしまったほうがラクだしスムーズ、そんなふうに思っているだけかもしれません。
考え方のポイントとしては家事育児に対して『ママと同じ』レベルを求めないこと。
もうひとつ上級者になるなら『パパだとこんなに楽しくて、ママだと普通』という設定を作り上げること。
お風呂が不安なら、ママが不在の日に備えておもちゃを買っておき『新しいお風呂のおもちゃでパパと遊べるよ』と子どもに伝えてみる。
絵本ならわざわざ買わなくても、図書館で借りておくのもおススメです。
先ほどお話しした食事のカトラリーも『パパとの特別』になりそうですよね。
パパと過ごす際のちょっとしたご褒美を用意してあげて、パパの株をあげてしまいましょう(笑)
知り合いの男性からこんなエピソードを聞いたことがあります。
奥様が不在時に寝かしつけを任され、子どもに「おっぱい」と泣いてせがまれ、自分のおっぱいを吸わせた、と(笑)。
もちろん子どもが泣きやむわけはなく…。
そもそも男性にはムリだという事実もありますが、雰囲気や臭い、感覚、すべてがママと違うから、子どもが泣いてしまうのはしょうがないことなんですよね。
ママと同じようにさせようと思うから、パパも子どももお互い辛い。
パパも敗北感を味わうだけになって、「二度とやらない」になるんです。
理由を作っているのは自分
ただ、小さいお子さんのいるママにとって『泊り』のハードルは高いですよね。
私の周りでも泊りがけの研修にママをお誘いすると、ほぼ即答で「ムリ!」という方が多いのは事実です。
単身でという『プランA』ではなく、お子さんを一緒に連れていく『プランB』も検討してみてはいかがでしょうか?
講座に託児が付いている場合は『プランB』を積極検討するのもいいし、行先で講座の間だけベビーシッターを頼めばお子さんと離れている時間は最小限に抑えられます。
「連れていくのに体力が…」と言う方もいるかもしれませんが、心の中でできない理由を作っているのも自分なんです。結局、今の自分に必要ないという決断をしているのです。
成功実績を作ってみよう!
意外とうまくいくかもしれない!
そんな気持ちでプランAでもBでも、まずは一歩踏み出してみてはどうでしょうか?
一回成功すると、免疫力がつきます。託されたご主人も、何より亜沙美さんにとって自信になります。
資格をとりたい!という想いがあるなら、まずはパパに相談してみましょう。
パパに頼ること、成功実績を作ることは、結果ご自分の負担を減らすことにもつながるし、家族に応援してもらっているということで勉強もきっと頑張れるはずです。
男性への伝え方のコツはこちらの記事もお読みくださいね。
子どもが小さいうちのほうが動けるかも?
私自身、度々泊りの仕事や研修などがあります。この春息子は小学3年生。
今になって感じるのは『小さいうちのほうが自由度が高いかも?』ということ。
保育園の頃であれば、1,2日休ませることにさほど抵抗はなく、出張に連れていくことも度々ありました。
もちろん行先は子ども同伴に理解あるお取引先だったり、託児のある研修などですが。
それが小学生にもなると、授業や宿題など毎日やることがあるし、子どもへの影響を考えると、親の都合で休ませることは難しいという気持ちにもなりました。
なので『プランB』が叶う行先であれば、子どもが小さい時のほうが選択肢が増えるのかもしれないと、今だからこそ思います。
子どもが小学生になったら動きにくくなくなるのか?というわけではなく、心強い戦力になることも事実です。
帰宅が遅くなる時にお風呂を準備しておいてくれたり、買い物に行ったら荷物を持ってくれたり、助けてもらっています。
風邪をひいたり熱を出したりしたときは、仕事をすべてキャンセルしつきっきりだったのが、今やちょっとの熱や風邪なら「テレビ見て寝てるね~ママ仕事へ行っておいでよ。」なんて送り出してくれることもあります。
日々成長してく子どもに勇気をもらいながら、ママも成長できたらステキですよね。
チャレンジしたいと思う夢を持てたこと自体、とても素敵なことだと思います。その気持ちがある今こそチャンス!まずは行動に移してみましょう。
- ともえ編集部