レポート

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

育休中にすることといえば、ママ友を作りや保活、復職後に向け家事代行サービスや病児保育の登録…。

こんな過ごし方でいいのかとモヤモヤしたり、子育てと仕事の両立が想像できず不安を抱いているママに朗報です。

家事育児でなんとなく過ぎていってしまう育休をどう過ごしたらいい?そんな育休中の過ごし方のヒントがあると聞き、都内で開催されたイベント「自分も育てる育休期間の過ごし方」に参加してきました。

育休中のママはもちろん、プレママ、仕事から離れてしまったけれど再び働きたいママにとっても「私らしく働くための過ごし方」のヒントを見つけてもらえるはずです。

目次

  • 育休=墓場だと思っていたけれど…
  • 復帰が大変…2回目の育休は失敗したくない!
  • 育休中の挑戦で、人生の軸が見つかった
  • まとめ・私らしく働くための『育休中の過ごし方』とは?
  • 育休期間をどう過ごしたらいい?

取材したのは育休ママのオンラインコミュニティ「MIRAIS(ミライズ)」と、育休中などのママ達によるボランティア活動「ママボノ」の共催により、都内で行われたイベント『自分も育てる育休期間の過ごし方』。

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

▶︎MIRAISについてはこちら
https://tomoe.life/24283

▶︎ママボノについてはこちら
https://tomoe.life/24072

イベントは8月初旬日差しが照り付ける猛暑日でしたが、会場は朝からたくさんのママと赤ちゃんで賑わっていました。

司会や誘導、撮影係など、赤ちゃんを抱っこしながらもテキパキと準備するママスタッフさんたちが印象的でした。

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

育休中にコミュニティを立ち上げたりボランティア活動に参加した経験が「自分を育てる」ことにつながったという3人のママが、それぞれの体験談を紹介してくれました。

育休=墓場だと思っていたけれど…

第1部パネルセッションに登壇したおひとり、栗林真由美さんはこの春二人目の育休から職場復帰したばかり。

今回のイベント主催でもある育休コミュニティ「MIRAIS」の発足者です。

今でこそ育休ママが有意義に過ごすコミュニティを運営する栗林さんですが、自身の育休は初めから順風満帆なものではなかったそう。

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

栗林真由美さん

IT事業社で勤務。
第一子の育休中に、「子どもがいるからこそキャリアを諦めない働き方を」という思いから、ママボノのプロジェクトリーダーを担当。

また、育休プチMBA勉強会の立ち上げなど精力的に活動。
復帰後、社内で初めて時短での昇格を果たす。

第二子の育休中に「『なんとなく育休』をなくしたい」思いから育休コミュニティ「MIRAIS」を設立。
2019年4月に復帰。

栗林さん:
「第一子を妊娠した時は、育休=墓場だと思っていました。それまで頑張って培ってきたキャリアから降ろされた、とあまりのショックに家を飛び出してしまったほど(笑)。

その後尊敬する方から『育休は留学期間』と言われたことで、ポジティブに受け止められるようになりました。

せっかくの留学期間なら、色々なことにチャレンジしてみよう!と意気込み"子どもができても思いっきり働ける自分"をテーマに掲げ、ボランティアプログラム・ママボノにも挑戦しました。」

ママボノからはプロジェクトリーダーの依頼を受けますが、他にも育休プチMBAの立ち上げで多忙だったことや、子育てという制約のあるメンバーばかりのリーダーとなることに迷いもあったそう。

ですが断ることは自身のテーマである「子どもがいても思いっきり働ける自分」に反するのではと思い直し、ママだけのチームのマネジメントを『チャンス!』と受け止め、リーダーを引き受けます。

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

栗林さん:
「ママボノを通じて、会社にいるだけでは知ることのできない社会課題が多くあることに気づきましたし、視野を広げることもできました。

何よりもママだけのチームをマネジメントする経験を通じ、子育てという制約があっても仕事の成果には影響がないと確信できたことは、自分が復職する際の自信にもつながりました。」

復帰が大変…2回目の育休は失敗したくない!

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

久保彩さん

大手OA機器メーカーのSEとしてキャリアをスタート。
第一子出産後、夫の海外赴任に帯同するため離職するも、離職中に自己の成長を求めMBAを取得。
帰国後コンサルティングファームに転職し、企業戦略や事業開発を担当。

2018年の第二子育休中に育休コミュニティ「MIRAIS」に参加し各種勉強会などを開催。
また、ママボノではプロジェクトリーダーを担当。
2019年4月に復帰。

久保さん:
「一人目の育休ではたくさんのママ友ができ、子育ても満喫。復職後もママ友に支えられたので、ある意味では良い育休でもあったのですが…復職後がものすごく大変でした。

何十年とやってきた仕事なのに簡単なこともできない、周りの言葉やスピードについていけない、まるで異世界に迷い込んだように、言葉も出てきませんでした。

そんな経験から、二人目の育休に入るときに強く思ったことは『もう失敗したくない!』ということ。

育休中は子どもと向き合いながらも、仕事する自分をキープしておきたいと、MIRAISに参加し勉強会を企画したり、ママボノでプロジェクトリーダーも担当しました。」

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久保さん:
「MIRAISのことは同期が教えてくれたのですが『育休はその後のあなたの人生に影響があります』という栗林さんの言葉にビビッときました。

子どもの将来、20年先々を眺めることは、自分の将来を眺めることにもつながりました。

私にとって育休は、ひと呼吸おいて自分を俯瞰する時間。育休期間を有効に使わない手はない、そう強く思いましたね。」

育休コミュニティ「MIRAIS」では図書委員として月1回オンラインでの読書会を開催していた久保さん。

読書会からワークショップや対外イベントなども展開。
一方プロジェクトリーダーを務めたママボノでの経験についても、得るものが大きかったと振り返ります。

「初めて会った人、どんな強みを持っているのか分からない人と、何をやりたいのか?を引き出しながらそれに近づく仕事の振り方をするリーダー経験はとても貴重でした。

普段は企業で営利を追求しているからこそ、ママボノを通じて社会課題に純粋に向き合っている方々と接することができたのはとても大きな経験でした。社会課題に向き合うという企業責任についても考えるきっかけになりましたね。」

育休中の挑戦で、人生の軸が見つかった

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

長澤美帆

東京都内の地方公務員として、お客様対応窓口や経理、財務、税務など幅広い業務を経験。
「職場から長期間離れる育休の時間を活用し、自分の価値観を広げたい」という想いから、第一子育休中にサードプレイス活動を開始する。

MIRAISメンバーとしての活動やママボノでの活動のほか、女性公務員の働き方を考える会の立ち上げや、ふるさと「しまね」と繋がるイベントの企画など、精力的に活動中。
2020年4月復職予定。

長澤さん:
「育休がどんな生活になるのか想い描けず、空白期間というイメージでした。

実際育休に入ってみて、子どもと一緒にいるのも楽しいけど、それだけじゃ物足りないと思うようになりました。」

そんな思いから長澤さんは育休コミュニティ「MIRAIS」やママボノに参加します。

長澤さん:
「MIRAISでは『練習場』というキーワードが魅力でしたね。公務員という仕事がら、失敗は許されないし、新しいことにチャレンジするのも難しい場合が多々あります。

でも育休中の活動なら自分がやってみたいと思ったことにチャレンジできる、そんな魅力がありました。

子育てをしながら新しいチャレンジは正直大変なこともありましたし、経験のあるテーマであれば自分の強みを活かせたかもしれません。

けれど未知の分野に挑戦したことでたくさんの発見があり、視野が広がり見方も変わりました。

ママボノの仲間と一緒にプロジェクトを成し遂げた充実感、達成感は心地良く、私頑張ったな~と褒めてあげたい気持ちです(笑)」

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

長澤さん:
「育休中に何かに挑戦するってキャリア志向であると思われがちですが、私は全然そうではなく…楽しそうだなと思ったことを軽いノリで挑戦させてもらっています。

故郷の島根の若者とつながる会でイベントを企画したり、女性公務員の働き方について考える会を作ったり、育休期間から始めたことで自分の人生の軸が見つかった気がします。」

まとめ・私らしく働くための『育休中の過ごし方』とは?

「会社という場所があって、役割、仲間が当たり前のようにあったのに、産休に入った途端、誰からも何も求められない。

それは誰だってモヤモヤしますよね。
でもモヤモヤすることは悪いことではない。

変わるきっかけなんです。育休はまさに変化の機会。」(栗林さん)

「第一子の育休復帰後は、激流で溺れかけた。
だから第二子の育休では自分で波を起こそう、波を超える自分でいようと思った。」(久保さん)

「育休中、主人との会話は朝ドラとニュースの話題ばかりになり『ふーん』とそっけなく返されたり(笑)。
子育て以外の何かで充実感が得られたらいいなと思うようになりました。」(長澤さん)

有意義な育休を過ごしたと笑顔で語る栗林さん、久保さん、長澤さんも、行動を起こしたきっかけは不安や葛藤があったから。

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ
▲パネルセッション後はグループに分かれて『自分らしい育休』についてワークと共有を。どのグループも盛り上がっていました。

復帰したら忙しくなるんだから、育休中くらいのんびり過ごしたら?なんて言われてしまうと、ますます「私って必要とされていない?」と不安になったりする気持ちも、育休の当事者同士だからこそ分かり合えるのかもしれません。

せっかくの育休期間、子育てにどっぷり専念するのも良し。ただそれだけでは不安になってしまうなら…

  • 育休中だからこそ、仕事とは違う自分を楽しんでみる。
  • やりたかったことをやってみる。視野を広げてみる。
  • 時間や売り上げ、責任にとらわれずやりたいことに挑戦してみる。

などなど、行動あるのみ。

このままじゃいけない、と焦るのは未来を見ているから。
モヤモヤするのは変わりたいと思っているから。

子育て中に感じる焦りや不安は、実は「新しい私」に出会えるサインだと思えば、前向きに受け止められそうです。
そして行動こそが、前に進む唯一の方法。

トークセッションの進行を務めたママボノ事務局 サービスグランド津田さんは最後にこんなことを言われました。

「すでに今日、この暑い中、お子さん連れで朝早くからイベントに足を運ぶという行動ができているってすごいことですよね。

その一歩一歩で自分らしい育休になります。想いのままに行動していくことが初めの一歩なんです。」

ヒントが見えた!私らしく働くための『育休中の過ごし方』イベントレポ

今すぐに答えが出なくても大丈夫。

行動するにしたがってモヤモヤした霧が晴れ、その先に「私らしい」何かが見つかるはずです。

本を読む、情報を集めてみる、人に会う、資格の勉強を始めてみる、コミュニティやボランティアに参加する、行動あるのみです。

まずは記事を最後まで読む、という行動を果たした自分自身に拍手!
次はどんな行動を起こしてみますか?MIRAISやママボノのイベント情報もぜひチェックしてみてくださいね。

育休コミュニティ「MIRAIS」はこちら

・参加したいママはこちら
https://ikukyu-community.amebaownd.com/pages/2477178/page_201812282148

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ママボノはこちら

・Webサイト
http://mamabono.org

・2019年度 秋のママボノ 実施概要&お申し込みはこちら
https://mamabono.org/entry/mamabono/

・2019ヨコハマプロボノ開催概要
https://mamabono.org/entry/yokohama2019/  


渡邉 加奈子
渡邉 加奈子
娘が2歳のときPowerWomenプロジェクト在宅スタッフ登録をし、アンケート入力や事務局代行などを行う。その後【笑顔で働きたいママのフェスタ】イベント本部のスタッフとして、パートタイム勤務を経て正社員に。第2子の産休育休を経て現在は短時間正社員となる。ふたりの子供たちに挟まれて寝るのが何よりの幸せ。育児がひと段落したら趣味の切り絵と三味線を再開するのが夢。
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