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ママの働き方

プチ起業ママ必見!「103万円の壁」と「130万円の壁」を詳しく解説

起業するってどういうこと?

一般的に「起業する」というとかなり大きな壁を感じる方も多いのではないでしょうか?

「起業する=会社をつくる」ではありません。

起業=新しく事業をはじめること
(『大辞林』より)

事業の規模が小さくても、事業を行うのがママ一人であっても、立派な起業です。

  • ネイルが好きで自分の爪にセルフネイルしていたら、お友達に褒められて、お友達にも施術を始めるようになった
  • 会社員でずっとヨガを習っていて、退職後に「何をしよう」と悩んでいたとき、好きなヨガを広める仕事を始めようと思った
  • 子どものアレルギー対策のため、お料理を創意工夫していたら、お友達に教えるようになった

これは、私の周りにいるママたちの起業のきっかけです。

自分だけの範囲を超えて、お友達や知り合いに技術やスキルを広げて提供すること。
それがママ起業の大きな第一歩と言えます。

ママ起業には「個人事業主」が向いている

ママが赤ちゃんを抱っこするイメージ写真

起業しようと考えたとき、個人でやっていくのか(個人事業主)、会社という組織を作って事業をしていくのか(法人)の2パターンがあります。

個人事業主は、法人に比べて以下のようなメリットがあります。

個人事業主のメリット

  • 開業したい場合、税務署に開業届を提出するだけでいい=初期費用0円
    (法人の場合は、登記や定款作成、法人口座の開設など、さまざまな手続きと費用が必要です)
  • 事業で利益が出ていなければ、税金を納付する必要がない(確定申告は必要)
  • 税金の計算や申告は年に1回の確定申告で行うため、法人に比べて簡単
  • 確定申告は市販のソフトウェアなどを使用することで、個人で処理することも可能

もちろん法人にも、税金の掛け率や、社会的な信用、銀行などから借入をしやすくなるなど、さまざなメリットもあります。

ただ、ママ起業の場合、手続きや初期費用を考えると個人事業のほうがメリットが多いでしょう。

ママ起業、103万・130万円の壁との関係

お金とカードのイメージ写真

女性の働き方としてよく注目される「103万円、130万円の壁」という言葉を目にしますよね。
パートなどで働いた場合、一定金額以下で働けば税金を収めなくていい税制上の制度です。

  • 旦那さんが会社員
  • ママは自宅で起業して、収入は80万円

上記のような場合、収入は103万円以下の80万円だから税金は払わなくてもいい?
社会保険や国民保険はどうなる?
起業したら扶養から外れる?
など、さまざまな疑問が湧いてきます。

ママが自分で仕事をする場合、さまざまな数字との関係を把握する必要があります。

ママが働く時によくとり上げられる数字が「103万」と「130万」です。
雑誌やウェブサイトにもよく掲載されています。

「103万の壁」「130万の壁」と記載されることが多いこの言葉。

年間のお給料が103万円を超えれば、税金を払わなきゃいけない!
103万円以下なら税金払わなくていいからお得よね!103万円以下で働こう。

という風に考えているママも多いのではないでしょうか。
その考えは、正しいかもしれないし、間違っているかも知れません。

実は、103万円・130万円の壁は誰にでも当てはまるわけではないのです。

103万・130万の壁の条件

この103万・130万の壁を考えるとき、以下のような大前提があります。

  • パパが会社員もしくは公務員であり、パパの扶養に入っていること
  • ママの働き方がアルバイトもしくはパートであること
    (会社や組織に雇われて、給与をもらう形態で働いていること)

この2つを満たしていなければ、103万・130万円の壁は関係ありません。
あなたの働き方に税金の壁があるかどうか、税金と社会保険料の説明を含めて、パターンを分けてみましたので確認してください。

税金と社会保険料

パパの給与明細を見た際に、たくさん税金など差し引かれていませんか?
額面でのお給料と、実際に手元に入るお金を比較して、とガッカリすることもありますよね。

働いて収入を得ると、以下のようなお金を国や地方自治体に収める必要がでてきます。

  • 所得税→国に納付する税金
  • 住民税→都道府県や市町村に納付する税金
  • 社会保険料→健康保険料、国民年金、雇用保険、介護保険*
    *40歳以上から徴収されます

それぞれ、どれだけの金額を収めるかは別々に計算されます。

年収別に見た税金・社会保険料の支払い義務

1月~12月までの1年間で得る収入を元に考えてみましょう。

年収100万円以下~住民税・所得税なし~

よく「103万円の壁」と目にしますが、実際は収入が100万円を超えると住民税を支払う必要があります。

住民税も所得税も払いたくない!という場合は収入を100万円以下にする必要があります。
(市区町村によっては、金額が異なる場合があるため、詳しくは市区町村に問い合わせください)

年収103万円以下~家族手当メリットを受けられるボーダー~

「103万円」という数字が注目されるのは、年収が103万円を超えることによって以下のようなデメリットがあるためです。

  • 所得税を支払わなければいけなくなる
  • パパの会社から家族手当などが支払われている場合、支給が停止される

所得税については、収入よりを超えるほどの金額ではないため、収入が激減するようなことはありません。

影響が大きいのは家族手当の停止です。
ちなみに我が家はパパの会社から月5000円の家族手当があり、年間にして6万円手当を頂いています。
103万円を超えると、この6万円がなくなり、実質的に収入はマイナスになります(悲しい)。

パパの会社に家族手当がない場合は、収入への影響は大きくないと考えても大丈夫です。

年収130万円以下~社会保険料を支払うボーダー~

「130万円の壁」と言われるのは、収入が130万円を超えると夫の扶養から外れ、自分で社会保険料(健康保険料、年金など)を支払わなければいけないためです。

この社会保険料はかなり大きな金額で、年収132万円の場合、健康保険料が年間約6.6万、年金は年間約11万円となります。
このため、手取り収入が減るので「130万円の壁」とされています。

年収131万円以上~将来もらえる年金が増える~

年収131万円を超えると、所得税、住民税に加えて社会保険料を支払う必要がでてきます。
そのため、手取り金額は減るデメリット面ばかりが強調されますが、年金を支払うことによってメリットもあります。

社会保険料を支払うメリット

  • 将来もらえる年金が増える
  • けがや病気で働けなくなった際に支払われる傷病手当金がもらえる
  • 65歳未満で家族を介護するときに、介護休業給付金がもらえる
  • 出産のため産休をとった場合、働いていない場合でも出産手当金が支給される(条件あり)

現在手元にもらうお金を考えるだけではなく、将来的な考え方で働き方を選ぶのも必要です。

新たに出現!106万円の壁

困った表情のママ(女性)

2016年10月から、パート勤務で一定の条件を満たす場合、年収106万円を超えると社会保険料を支払わなければいけないことになりました。

「社会保険料って、130万円以下であれば支払う必要はないんじゃないの!?」と考えていたママも条件に該当するかどうかチェックしてみてください。

  1. .勤務時間が週20時間以上(月~金曜日勤務として1日5時間)
  2. 1カ月の賃金が8.8万円(年収106万円)以上
  3. 勤務期間が1年以上見込まれる
  4. 勤務先が従業員501人以上の企業に勤めている

特に従業員の数などについては、ママ自身には分かりにくいため、勤務先に確認してみると良いでしょう。

パパが自営業の場合、壁はない

父の日のグリーティングカード(パパの似顔絵)

パパが自営業をしている場合、上記で説明してきた103万円や130万円の壁はありません。
自営業の場合は「扶養」という考えがないため、パパもママも国民保険や国民年金を支払う必要があるからです。

パパが自営業のママは壁を気にすることなく働くことができます。

長期的な目線で働き方を考えよう

分かれ道に立つ男性のイラストイメージ

お給料が出る日はワクワクしますよね。
支給金額ももちろん大事です。

ただ、ママ自身の働き方や将来の年金など、長い目で考えた時に、税金を一切払うことのない100万円以下の働き方が正解だとは限りません。

また国は「103万円、130万円の壁が女性の働き方を限定させている」として、税金や社会保険料の優遇処理を改定しようとする動きもあるため、今後この壁自体がなくなる可能性もあります。

長期的な目線で働き方を考えていきましょう。


中村 万智子
中村 万智子
大阪生まれの関西人。転勤族のため、現在は福岡に在住。2児のママ。 現在は、フリーランスとして、WEBデザイン、グロースハッカー、ライターとして活動中。
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