ウォーキングっててモデルさんのような見られる職業の人が学ぶモノでしょ?自分とは関係ない、と思ってしまってはもったいないのです。なぜなら『歩く』ことは誰でも毎日していることだから。その歩き方ひとつで、キレイに見えたり印象が良くなったり、さらにはダイエットもできるとしたら…それは詳しく知りたいですよね。
普通の主婦でありママである私たちにとって、歩き方を学ぶ機会はなかなか無いもの。
昨年秋に発売した著書『誰でもキレイに見える美しい歩き方』がAmazon売れ筋ランキング1位を獲得した多村亜希子さんによる、スマイルウォーキングの体験レッスンをレポートします。
今まで歩き方を意識したことがないなら、ちょっとしたことで見違えるかもしれませんよ。ぜひ体験レポートを読みながら、一緒に体を動かしてみましょう。
※2019年12月12日大手町で開催した【PowerWomenFes!2020】Specialステージトークのレポートです。
【目次】
- 身長や手足の長さのせいにしないで、意識を養おう
- 座り方、立ち方で意識するポイントとは?
- 美しく歩くために大切なのは『正しい姿勢』
- 美しく歩くためには『くつえらび』も重要
- 歩き方が人生を変える。元気な女性を増やし、日本を元気にしたい。
- ウォーキング講師の仕事とやりがいとは?
NPO法人日本ウォーキングセラピー協会 理事長 多村亜希子さん
(くつえらびアンバサダープロジェクト/くつえらびアンバサダー)
身長や手足の長さのせいにしないで、意識を養おう
はじめまして、多村亜希子です。私は身長が170cm、高めのヒールを履くともう180cmに届きそうなくらいになります。こうやって人前に出させていただいたりすると「スラっとしていいわね~」と言われることもありますが、こんなふうに登場してきたらどうでしょう?
(突然背中を丸めて猫背で再登場する多村さんに、会場からは大爆笑!)
同じ服、同じ靴、同じ笑顔でも残念な人に見えますよね?歩き方、姿勢で見え方って全然変わるんです。
これはどなたにも当てはまることです。第一印象が大事だと分かっていながら、意識をしないばかりにもったいない思いをしている方って実は少なくありません。
身長や手足の長さのせいにしない、キレイに見せる方法があります。
今日は短い時間ですが、印象を上げて「あの人良いね、素敵だね」と選ばれる女性になるためのレッスンをしてまいります。
座り方、立ち方で意識するポイントとは?
早速ですが、まずはキレイな座り方を練習しましょう。
デスクワークや食事など、意外と座っている時間って長いものです。人と会ってお話しするときも座っているシーンが多いかもしれません。そんなとき意識していることはありますか?
まず椅子があったらどーん!と座るのではなく、基本は椅子の左から周り、座るのはお尻からではなく、姿勢をキープして笑顔のまま座り足を揃えます。膝をつけて、足先を揃えます。
産後の女性は骨盤周りが緩んでまい、座った状態で時間が経つと…膝がぱかーん!とあいていることがよくあります。最初は意識していても時間が経つと緩んでくるもの。とくにこれはもう筋トレだと思って、膝をしっかりつけてください。
では次に、座った状態から立ち上がるときもキレイを意識しましょう。
まず、揃えていた両足から利き足だけを椅子の中側に引きます。脚力を使って姿勢をキープしたまま立ち上がり、足をそろえると、キレイですよね。
間違っても「よっこらしょ!」なんて掛け声で立ち上がらないでくださいね(笑)
立ち姿の基本は
- 踵をつける
- つま先をこぶし1個分のスペースを空けて立つ
- 膝を付ける
- 内ももに力を入れる
- お尻をキュッとしっかり締める
- 肋骨は閉じ、肩は下げる
- 顔は一度首を上げてからゆっくり引く
お尻が反ってしまうと反り腰になり、腰に負担がかかります。
腹筋を使ってお尻を締め、胸を開きます。
首の骨の上にお顔がしっかり乗るように。
首を長くすることで女性が一番美しいと言われる部位『デコルテ』がキレイに見えます。
単に『立つ』だけでも普段意識していないことがたくさんあるはずです。逆に意識をするだけで、良い印象を持たれ、キレイだと感じてもらえる立ち方になるのです。立ち方・座り方など『歩く』の前後にある動作もとても大事です。
美しく歩くために大切なのは『正しい姿勢』
最初に猫背で登場してみましたが、姿勢ってその人の印象につながります。
元気がなさそう、声をかけづらい。猫背だとそんな印象を持たれてしまいます。
意識して胸を開くことを習慣づけるだけで、印象が変わっていきます。慣れないうちは疲れますが、私たちのカラダは姿勢を記憶しているので、新しい姿勢を体に記憶させる必要があります。3週間くらい意識を続けると無意識に美しい姿勢をキープできるようになります。
基本の姿勢をキープしてから早速ウォーキングです。
ポイントは後ろ足。右足を出したいときは左足で押し出す。左足を出したいときは右足で押し出す。この繰り返しです。
左足を引き寄せて、右足で押し出す。意識しないと膝が曲がったまま足全体で歩いてしまい、着地の衝撃が膝・腰・肩に来てしまい、体に負荷のかかる歩き方になってしまいます。
難しい~今までの歩き方に慣れてしまっている~と諦めないでください。これからも毎日歩くのだから、少しずつでも意識することで美しい歩き方が習慣化できるはずです。そう、美しい歩き方は一生もの。何歳からでも美しくなれるのです。
蹴りだすことで、太ももにある長い骨、大きな筋肉が動き全身運動につながります。なんとなくではなく正しい歩き方を意識するだけで、歩くことがエクササイズになるし、しかもキレイになれます。そう、蹴りだすことで後ろ足がしっかり延びているのがキレイに伸びるポイントです。
手の振りも大切。前に振ろうとすると姿勢がくずれ猫背になります。基本の姿勢から二の腕を後ろに引いていくイメージです。二の腕を後ろに引くことで肩甲骨周りにも効きますし、肩こりもすっきり解消しますよ。
人前で歩くときなど緊張して指がピーンと張ってしまう方は、緊張を隠すために、両手を真ん中に持ってきて重ねて歩くと良いですよ。緊張って手に現れるのでそれを包んでしまいましょう。
美しく歩くためには『くつえらび』も重要
こども想いのくつえらびアンバサダープロジェクトに賛同し、私もアンバサダーになりました。子どもの足の変形を防ぐことも大切ですが、大人にとっても靴選びってとても大切です。
「靴底のヘリが斜めになってしまっている」
そんなお悩みをお持ちの場合は、靴が大きいことが考えられます。姿勢よく歩いても、靴が合っていないと痛みがでてしまいます。脱げないように歩いているから、靴底が変にすり減ってしまうのです。内股なのかな、小指や踵の外側に体重が偏っているのかな、など靴底を見ただけでどんな歩き方か分かります。
妊娠を機にハイヒールからローヒールやスニーカー派に切り替える女性も多いですよね。
「子育て中でハイヒールから離れてしまった。ぺたんこスニーカーでもキレイに見える歩き方はありますか?」
こんなご相談もありますが、実はヒールの高さによって歩き方が変わります。ヒールが高くなるほど靴と地面の接地面が狭くなり足首の可動域が狭まるので、歩幅も狭くなります。反対にローヒールだとかかとが動くので歩幅が広がります。
ローヒールやスニーカーでは歩幅を大きく、蹴りだしをしっかりしてバランス良く歩幅をキープしながら歩くとキレイに見えますよ。
歩きクセで変な筋肉を使い、筋肉が張ったり足が太くなったりすることもあります。
「足が細くなる方法」は著書でもご案内していますが、後ろ足を使って足の正しい筋肉を使うことで、足を太く見せてしまう変なハリを解消することもできますよ。
たかが歩くこと、と思わず、正しい方法を学び日々意識するだけでいつもの通勤やお買い物が『エクササイズ』に変わり、印象アップ、何よりキレイになることができます。
歩き方が人生を変える。元気な女性を増やし、日本を元気にしたい。
今、私たち母親が姿勢と歩き方を学ぶことで、その次の世代を担う子どもたちに知識を伝えることができます。家庭内で姿勢や歩き方、くつえらびを伝えていくことができます。家族で伝えていくことで、元気な女性を増やしていきたいと思っていますし、それは日本を元気にすることにもつながると信じています。歩くことで日本を元気にしていきたい、それが私の2020年の目標です。
ウォーキング講師の仕事とやりがいとは?
20分という短い時間でしたが、単に歩き方を学ぶだけではなく、座り方、立ち方、姿勢や靴の選び方など多岐に渡るのがウォーキングレッスンなのだと実感できました。ウォーキング講師の仕事とは具体的にどのようなことをしているのでしょうか?
多村さんが理事を務めるNPO法人日本ウォーキングセラピー協会認定講師である千土深香さんにお話を伺いました!(写真右が千土さん)
千土深香さん
「ウォーキング講師の具体的な活動としては、クライアント様に対し
- 自分の足のサイズや特徴を知り、自分に合った靴を選べるようなアドバイス
- 市販のインソールを使って、より快適な靴にアレンジする方法
- ウォーキング理論
- 正しくかつ美しく見える基本の立ち方
- 裸足・スニーカー・ローヒールの場合の歩き方、ハイヒール着用時の歩き方
- バッグの持ち方や上着の着脱等の美しい立ち居振る舞い、魅せ方のレクチャー
等をおこなっています。
また、
- コンテスト出場者向けのステージウォーキングレッスン
- 就職活動中の学生さんに向けて立ち居振る舞い講座
- 企業主催のイベント
- 学校主催の親子ウォーキング教室
- ご年配の方向けの健康ウォーキング教室
等への登壇といったお仕事もあります。
クライアント様の心と身体の「美と健康」、そして「人生を豊かにする」を応援することだと思っています。」
「クライアント様がレッスンを重ねることで印象がくっきりし、垢ぬけていく姿を目の当たりにしたとき、この仕事のやりがいを感じますね。
また、『ボディラインが変わってきた』『普段言われたことのない褒め言葉をもらった』『街で男性から声をかけられた』等といった、クライアント様自身が変化を感じ、ポジティブなご感想をいただくことも非常にやりがいを感じ、嬉しく思います。
また『誰かを美しくしよう』と思ったら、『自分もそうであろう』と思う気持ちを持ち続けられることが、私のようなアラフィフウォーキング講師にとっては働き方の大きなメリットでもあるかと思っています。」
印象beアップウォーキングレッスン re:bloom 千土深香さんのHPはこちら
編集後記
写真から伝わる印象はクールビューティーな多村さんですが、客席を巻き込みときに爆笑を誘いながら、とにかく楽しく分かりやすく飽きないレッスンでした。
チャーミングなお人柄にファンになってしまった方も多く、私もその一人です。
『美しく、正しく歩けば人生は変わる。』決して単なるキャッチフレーズではなく、多村さん自身が人生の山や谷を美し正しく歩くことで乗り越えてきたことが著書『誰でもキレイに見える美しい歩き方』のプロローグから伺えます。
運動したいけどジムに行く時間が無い。
子どもがいるから運動できない。
そんな悩みがある方はぜひ『誰でもキレイに見える美しい歩き方』を参考に、エクササイズにもなる歩き方を実践してみてはいかがでしょうか?
胸を張り後ろ足を蹴りだす歩き方は、自分の中のパワーを刺激するような、元気になれる歩き方です。
詳しくは書籍にて。
撮影協力
• acca phot/ 寺嶋 綾香
https://www.instagram.com/_acca_photo_/
• kumiti_camera
http://www.instagram.com/kumiti_camera
- 渡邉 加奈子
- 娘が2歳のときPowerWomenプロジェクト在宅スタッフ登録をし、アンケート入力や事務局代行などを行う。その後【笑顔で働きたいママのフェスタ】イベント本部のスタッフとして、パートタイム勤務を経て正社員に。第2子の産休育休を経て現在は短時間正社員となる。ふたりの子供たちに挟まれて寝るのが何よりの幸せ。育児がひと段落したら趣味の切り絵と三味線を再開するのが夢。
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