赤ちゃんを預ける選択肢、認可外保育施設とは。そのメリットとデメリット、保育料について
子育て・教育

子供を預ける一つの選択肢、認可外保育施設とは。そのメリットとデメリット、保育料について

認可外保育施設(認可外保育園)とは。そのメリット・デメリット、保育料と補助金について

認可外保育施設(認可外保育園)のこと、きちんと知っていますか?

ここでは、そのメリット・デメリット、保育料と補助金などについてご説明します。

これまでこの「ともえ」上では、妊娠中から保育園を探しておく「保活」のことなどを書いてきました。

私はというと……、長女・長男と2回の申請をしましたが、「求職中」の身だったからか「不可」でした。
しかし、「保険」を掛けていたので落ち込むことなく次の手へ。

それが、認可外保育園でした。

認可外保育施設のメリット・デメリット

認可外保育施設(認可外保育園)とは。認可保育所との違い

施設の広さ・人員・設備などで国が定めた基準を満たし、各都道府県知事に設置を認可されているのが、認可保育所(以下、認可園)です。
公立と私立があります。

公的資金補助があるため、保育料は比較的安めです。
入園に際しては、在住・在勤・在学の自治体に申請します。

一方、前述の基準(広さなど)が何らかの理由で満たしておらず、認可を受けていないものが認可外保育施設(以下、認可外園)です。
全て私立(民間)での運営になります。

保育料は比較的高めですが、中には自治体の助成を受けている園もあります。
後述する東京都の認証保育所もその一つといえます。

入園するには園との直接契約で、空きがあれば就労証明書がなくても入園が許可されます。
また在住などに関わらず、好きな園を選べます。

求職中の場合はまずここに入園して、認可園への空きを待つ方もいます(こうすると、次年度認可園に入園できる可能性が広がります)。

認可外保育施設とは、児童福祉法第35条第3項に基づき区市町村が設置を届け出た、または同条第4項に基づき民間事業者等が都道府県知事の認可を受け設置した「認可保育所」以外の子供を預かる施設(保育者の自宅で行うもの、少人数のものを含む)の総称です。
また、幼稚園以外で幼児教育を目的とする施設において、概ね1日4時間以上、週5日、年間39週以上施設で親と離れることを常態としている場合も、認可外保育施設に含まれます。

認可外保育施設 について 東京都福祉保健局より

なお、「認証保育所」というのは、東京都独自の制度です。
まだ数はあまり多くありません。

従来の「認可保育所」は、設置基準等から大都市では設置が困難で、また0歳児保育を行わない保育所があるなど、都民の保育ニーズに必ずしも応えられなかったため、東京都は都独自の基準を設定し、都と区が補助しています。
原則13時間以上開所しており、0歳から入所できます。

認可・認証・認可外保育所の違いより

認可外保育施設のイメージ画像

認可外保育施設、実際の保育は?

私の場合、認可園の入園は難しいと最初から感じていたので、認可外園も視野に入れながら見学に行きました。

保育園を見学する際のポイントについてまとめた記事はこちら。
安心できる保育園選びを!保育園見学で必ず確認したい8つのポイント

長女のときは申請結果が出る少し前に仕事が決まり、当座の預け先が必要だったので、入園手続きをしてひとまず預けました(結果、その後もお世話になりました)。

さて、認可外保育施設を選ぶポイントですが、上記の記事で書いた認可園と基本は変わりません。

改めて以下に項目だけ記しておきます。
詳細は上記の記事をご参照ください。

  1. 施設のある環境
  2. 給食
  3. 保育時間、延長保育の有無、休日日数
  4. 保護者会や保護者同士の交流があるか
  5. 保育士・職員の質
  6. 緊急時の対応
  7. 子どもたちの様子
  8. 自転車やベビーカー置き場の有無や広さ

ただ、認可外保育施設は雑居ビルの中にあることが多いので、広さ・日当たり・避難経路などはしっかり確認しましょう。
また、職員の異動が頻繁でないかもたずねておきましょう。

うちの子どもたちが通った園は、どちらもビルの中にありました。
保育室は明るく開放的で清潔。
園庭はなかったけど、毎日のように公園に外遊びに行きました。

少人数ゆえ、目も行き届き、異年齢の子ども達の交流も多く、当時2歳の子ども達が年下のお友だちのお世話をしていると聞いたとき、うれしくなりました。

ときに、無認可保育園とも言われる認可外園。
正式名称ではないし、まるで無許可で運営しているようで、少し悲しくなります。
私たち親子にとっては、それだけ大事な場所だったのだなと、思います。

実際、仕事に復帰したい・始めたいママにとっては強い味方です。
一時保育に力を入れている、病気のときも対応してくれる、保育時間が長め、休日預かりをしているなど、柔軟な対応をしてくれる認可外園ゆえの良さもあります。

自分の目で判断して、信頼できる園を選択肢に入れてみてください。


認可外保育施設のイメージ画像

認可外保育施設(認可外保育園)のメリット

認可外保育施設のメリットとしては、以下が挙げられます。

  1. 保育理由を問われない
  2. 在住・在勤・在学の地域にかかわらず入園可能
  3. 保育時間、保育日数の柔軟な対応
  4. 一時保育、病時・病後時保育、シッターサービスなどのある園も
  5. 英語や知育、教育に力を入れている園も
  6. 良い意味で「お客様」扱い

それぞれについて、少しご説明します。

1.保育理由を問われない

入園は園との直接契約で、空きがあれば就労証明書がなくても(母親が働いていなくても)入園できます。
ですので、求職中でも入園の可能性が広がります。

2.在住・在勤・在学の地域にかかわらず入園可能

認可保育園の場合は、在住・在勤・在学の自治体に申請する必要がありますが、認可外保育施設の場合は、そうではありません。

私は、区境に住んでいたため、隣の区の認証保育園に子どもを通わせました。

3.保育時間、保育日数の柔軟な対応

月極保育は、週3回~に設定しているところが多いです。
曜日も、月・水・土曜日のように希望の曜日を選ぶことができ、早朝・夜間・休日保育にも対応している園もあります。

シフト勤務(病院、サービス業)の保護者だと、認可園では十分に対応してもらえないからと、小学校入学まで認可外園に預ける場合もあります。

4.一時保育、病時・病後時保育、シッターサービスなどのある園も

これらがあると、その後認可園や幼稚園に転園した際も緊急利用ができるので、ありがたいです。
保護者にとっても子どもにとっても、以前お世話になった場所だと、安心して預けられます。

また、所有のバスで認可園や幼稚園まで迎えに行き、夕方~夜にかけて二次保育をしている園もあります。

5.英語や知育、教育に力を入れている園も

幼児教室やインターナショナルスクールが運営母体にあると、保育時間内に「お勉強」をさせてくれる園もあります。

ただし、認可園でも私立の中には教育熱心な保育園もあります。

6.良い意味で「お客様」扱い

認可外園は、株式会社立の園が多いです(認可園でも最近増えていますが)。
ですので、保育=サービスとしてとらえているようです。

保護者の負担を少なくするべく、園行事が少ない、保護者会がない、個別で用意するものが少ないなど、正直言うと非常にありがたかったです。

認可園や幼稚園に転園した際、「認可外は、ラクだったな……」と保護者が思うことが、時々あるようです。

認可外保育施設のイメージ画像

認可外保育施設のデメリット

認可外保育施設のメリットとしては、以下が挙げられます。

  1. 保育料が高い
  2. 施設や人員などの質にばらつきがある
  3. つながりがやや希薄?

それぞれについて、またご説明します。

1.保育料が高い

公的に認可を受けていない=公的資金補助がない、ということです。

そのためにどうしても保育料が高くなります(詳細は後述)。

2.施設や人員などの質にばらつきがある

これらについては、見学をして、気になることは質問して判断するしかありません。
質問の回答が不明瞭なら、その時点で候補から外しましょう。

施設が狭くても、収容人数が少なければ問題はありません。
園庭がない・狭い場合も、外遊びを多く設けていれば同様です。

株式会社立で、系列園が複数ある園もあります。
そのため、職員の異動が頻繁で子どもが戸惑うこともあります。

3.つながりがやや希薄?

前述した園行事が少ない、保護者会がないなどは嬉しいこともある反面、つながりが希薄になりがちです。

また、認可園に入るための「つなぎ」としている、2歳で卒園の保育施設があることもその原因のようです。

とはいえ、子どもたちは、新しいお友だちにもすぐ馴染めますが。

認可外保育施設のイメージ画像

認可外保育施設の保育料は?補助金は使える?

認可外園の場合、まず入園金を払います。
20,000~30,000円が多いようです。

きょうだい同時在園だと、二人目以降が割引される場合もあります。
また、転園後一時保育などを利用する場合も割引されることも。

月極保育料は、50,000~80,000円台ですが、中には100,000円近くする園も。
年齢が上がるにつれ、少しずつ安くなっていきます。

給食・おやつ代は、別途徴収する園もあれば、保育料に含まれる園もあります。
給食代300~500円、おやつ代200~300円が目安です。

認可外園の中には、在住の自治体から家庭の保育料負担を軽減するために、補助金が出る園もあります。
上でも触れた東京都の認証保育所、横浜市の横浜保育室、川崎市の川崎認定保育園・おなかま保育室、さいたま市のナーサリールームなどです。

認証保育所の場合、補助金額は所得階層に応じています。
また、年に3~4回に分けて支払われるので、前払いが必要です。

詳細は自治体によって異なります。
まずは、住民登録をしている自治体に、お問い合わせください。

おわりに

認可外保育施設(認可外保育園)のことは、意外に知られていません。

よく調べないで、「よくないんじゃない?」と思い込むのは、もったいないと思います。

子どもを預けるには色々な選択肢があるといことを、知っていただければ幸いです。

ともえ編集部LINE@ @tomoe お友達登録お願いします!
友だち追加



ママ向けのお仕事情報紹介


ママのためのお仕事情報バナー在宅ママ向けお仕事紹介を毎週紹介しています!

編集部おススメの記事

家事代行サービスのイメージ画像
働くママの強い味方!家事代行サービス12社の料金や特徴を徹底比較


忙しくても食育!野菜・食材・日用品宅配のサービスと料金の10社比較と効果的な使い方

小学生向け「タブレット教材」10社を評価、徹底比較!入学準備や塾に代わる学習法として注目


子供向けオンライン英会話スクール徹底比較!おすすめ6選ご紹介【3歳から小学生】


アバター
松原 夏穂
ヨガ講師兼フリーライター。 長男妊娠中にマタニティヨガを始めたのが縁で、ママ・ベビー・キッズ のためのヨガ教室を開講。また、子育て支援のNPO法人でのライター経験を生かし、フリーライターとしても活動。 2005年生まれの長女と2010年生まれの長男の二児の母。

子供を預ける一つの選択肢、認可外保育施設とは。そのメリットとデメリット、保育料について|ともえスクール