子育て・教育

子どもの命を守るためにできることは?熊本地震で防災意識が変わった

東日本大震災より間もなく10年が経とうとしています。
時代は大きく変わりましたが、どんな災害でも、目に見えないウイルスが相手でも、子どもの笑顔と幸せを願うパパ・ママの気持ちは今も、これからも変わりません。

守るべきものがあるからこそ、不安になる。
どんなに備えても、いつ起こるか分からない災害への不安を0にすることは難しいもの。
ですが不安を小さくすることはできます。
それは『知る』ことから始まります。

熊本地震での経験をきかっけに防災意識が変化したというママの体験談と、実際に取り組んでる【防災遊び】をご紹介します。
まず『知る』からスタートしましょう。

本記事は大分県在住、共育コンシェルジュとして活動するよしだゆかさんのInstagram投稿を元に、ご本人の了承を得たうえで一部改定しご紹介しています。よしださんは元モンテッソーリ幼稚園教諭で、現在は三姉妹の母、時々漁師!活動のテーマは「子ども達の生きる力を育み、大人の共感力を高める」こと。(文末に講師紹介あり)

2016年4月14日熊本地震が発生した日、我が家の娘たちは年中、三歳、生後4ヵ月でした。
地震が起きたのは夜中のことでした。
ドン!という大きな揺れの後、しばらく揺れが続く暗闇の中、私は娘たちの無事を確認してからテレビを付けました。

熊本で地震発生。ここ大分も被害が出ている。
これで終わり?また揺れが来るの?
わが家の前は海。津波が来たらどうしよう?
わが家の裏は山。土砂崩れが起きたらどうしよう?

避難所に行くことも頭に浮かんだけれど、4ヶ月の三女を連れていけるのか?
避難所でしばらく過ごすとなると、何をどれだけ持って行けばいいの?
また環境の変化が苦手で元気いっぱいの次女を避難所に連れていけるのか…
悩んだ結果子どもたちの状況と津波が発生せず避難警報が出なかったこともあり、自宅で過ごすことを選択。

それからしばらく、昼夜問わず鳴る緊急地震速報のアラーム。続く余震。
自宅待機を決めた選択が正しいのかも不安な日々を過ごしました。

非常食も用意が無く、お店でも食材は売り切れ。
何も準備できていない中、自分の選択があっているのか、余震がいつまで続くのかの不安。
なぜ準備しておかなかったのか、調べていなかったのかの後悔。
怖くて不安だった日々を昨日のことのように思い出します。

私の防災意識が変わった日

不安の1週間、後悔の1週間。
熊本地震が私の防災意識が変わった日でした。

幸い私が住む地域では大きな被害には至りませんでした。
今も災害は怖く、起こって欲しくありません。
それでも、あの日ほどの不安はありません。

それはなぜか。
娘たちが大きく成長したこともあるけれど、あの時との違いは知識と備えがあることです。

ハザードマップを見て勉強して、家族で話し合いもしました。
地区の避難訓練にも積極的に参加するようになりました。

人間の力で災害を止めることはできないし、不安を0にすることもできません。
恐怖や不安の正体は『未知』。
知ること、そして備えることで、不安を減らすことができます。

まず最初の防災は、知る事!!
何をどれぐらい準備するの?
こんな時はどうするの?
どこが安全?
避難所はどこ?何を持っていくの??

もしかしたらその日は『明日』かもしれない。
いつ起こるかわからないからこそ!事前の準備と備えが大切だということ、身をもって体験しました。

小さな子どもにも伝えたいからこそ『防災遊び』

災害時に、子どもが普段通りに行動できるか?
大人でも平常心でいられない中、パニックになる子どもは少なくありません。
泣いてしまって動けないことも想定されます。

災害時のパニックで普段の100%が発揮できないのなら、10%の力で生き残ることができるよう、1000%の練習と防災の話をしておこう!

『未知』『不安』『恐怖』を少しでも軽くするために、いかに子ども達に防災や避難を『特別な事』ではなくて日常に染み込ませるか??が大切だと考え取り入れたのが【防災遊び】。

我が家で実際にしていた遊びを紹介します。


https://www.instagram.com/p/CJrc1D2rKkP/

まず大人が防災情報を得てそれをかみ砕いて子どもに伝えたり、視覚化したり、不安にならないように遊びの中で避難訓練をしておこくことが大事。

災害はいつ起こるか分からないからこそ、後悔先に立たず。
知らなかったばっかりに、備えておかなかったばっかりに、と私が感じたような不安や後悔をするパパママが一人でも減ることを願っています。

あなたはお子様の命を守れますか?
まずは一緒に知ることから始めませんか?


さんく 共育コンシェルジュ
よしだゆかさん

元モンテッソーリ幼稚園教諭(幼・保・M免許有)。
現在は三姉妹の母、時々漁師、共育コンシェルジュとして「子ども達の生きる力を育み、大人の共感力を高める」をテーマに活動中。
毎月「子どもの心に寄りそう子育て法」や「子どものやる気を引き出す声かけ」等の子育てについての学びの講座や親子で楽しむワークショップ、小学校や保育園、家庭教育学級等で出前講座を開催。
ラジオの学期末コーナーも担当中。
・インスタはこちら
・ブログはこちら
・HPはこちら


よしださんも参加している大分で子育て中のママ達で運営する、防災ママおおいたプロジェクト。
「オンラインでの開催もあり、どなたでも参加可能です。是非チェックしてください。」(よしださん)
毎月テーマを決めて、「考える」⇒「実践する」を繰り返しながら、子どもも大人も一緒になって「備災」を日常に変えていく活動をしています。
イベント情報や開催レポートはインスタグラムアカウントより
https://www.instagram.com/oita.bosaimama/

【ともえ編集部より】

東日本大震災より間もなく10年が経とうとしています。
この10年の間にも地震、豪雨や台風など様々な災害がありました。
避難を余儀なくされたり、食料やミルク、オムツが手に入らない状況で、必死にわが子を守ってきたパパ・ママにとっては子どもの成長に喜びを覚える節目の季節かもしれません。
一方でこの10年で子どもを授かり、守るべきものができたパパ・ママは、いざというときわが子を守れるのか?と考えるきっかけになることでしょう。

東日本大震災を機に発足したPowerWomenプロジェクトでは、震災を経験した、乗り越えた経験者の声を定期的に紹介しています。
あなたの『知る』きっかけとして活用いただけたら幸いです。

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ともえ編集部
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