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子育て・教育

保育園に預けられないママ向け。預かり保育のある幼稚園選びのポイント

預かり保育のある幼稚園、選び方のポイント

認可保育園に入園できなかった場合の手段として、3歳以上の場合、預かり保育のある幼稚園も視野に入れてはいかがでしょうか。ただ預かり保育の内容も、園によって様々。今回はその選び方のポイントについてお伝えします。

幼稚園の預かり保育とは

預かり保育とは、幼稚園が通常保育以外の時間に保育を行う制度です。

文部科学省は、平成19(2007)年に学校教育法を改正し、幼稚園の役割として子育て支援が位置づけられました。
預かり保育は、その一環です。

ときに「延長保育」とも言われますが、これは保育園で厚生労働省が行う子育て支援サービスの一つです。

行政上の区分は、幼稚園の「預かり保育」、保育園の「延長保育」です。
どちらも、核家族化や女性の社会進出に対応するために、行われるようになりました。

文部科学省による子育て支援・預かり保育に関するウェブサイト
3.各事業の評価:文部科学省

預かり保育の幼稚園、選ぶ時に確かめたいポイントはこれ

保育園からの転園を考えるママが最初に確認したいことは、働く母親がいるか、そして保育園からの転園があるかです。
これが「イエス」ならば、その幼稚園はママが働くことにある程度の理解があるといえます。

実際、2歳までの保育園に通っている、3歳からは幼稚園で教育を受けさせたい、お昼寝が嫌い、などの理由による転園自体はそれほど珍しいことではありません。

幼稚園で預かり保育を確認する際のチェックポイントは以下の8つです。

  1. 預かり保育のための保育室は確保されている?
  2. 専任の教諭はいる?
  3. 預かってもらえない日はいつ?
  4. 年少児は入園当初から預かってもらえる?
  5. 預かり保育終了後、バス降園は可能?
  6. 費用、預かり時間、内容、申し込み方法は?
  7. お昼寝はできる?
  8. 習い事はある?ない?

以下でそれぞれのチェックポイントについて解説します。

1.預かり保育のための保育室は確保されている?

専用の保育室があれば、理想的です。通常保育終了後、空き教室を使うとしても、子ども達の居場所が確保されていれば、問題はありません。

2.専任の教諭はいる?

手の空いている教諭が臨機応変に……だと、十分に子どもを見てもらえないこともあります。ただ、クラス担任は基本的には預かり保育を担当しないことが多いです。
これを不安がる保護者もいますが、子どもが色々な先生と仲良くなる良い機会です。
またクラス担任も、業務の合間に様子も見にいき、どのように過ごしているかは把握しています。

3.預かってもらえない日はいつ?

行事の前、学期終了前・新学期開始直後の午前保育、夏休みなどの長期休業の際も預かってもらえるのか、確認しましょう。

4.年少児は入園当初から預かってもらえる?

4月の年少児は、精神的・体力的に無理をしないのが一番。ということで、年少児は6月からまたは2学期からでないと利用できないことも。ただ、保育園卒やきょうだい同時在園だと、融通が利く場合もあります。どうしても預けなければならない理由は、しっかり説明しましょう。そして、可能な限り早くお迎えに行きましょう。

5.預かり保育終了後、バス降園は可能?

預かり保育終了後、園バスが利用できず直接お迎えに行く場合もあります。その際、バス代の返金はどうなるかを、確認しましょう。

6.費用、預かり時間、内容、申し込み方法は?

実質的な部分なので、あいまいな点はしっかり質問しましょう。費用は園によって様々ですが、他の保育サービス(保育園の一時保育など)に比べるとリーズナブルです。プログラムをしっかり組んでいるところもあれば、自由遊び主体のところも。ただ、3歳になると子ども同士で遊べるようになるので、教諭はつかず離れずがいいとも考えられますが。

7.お昼寝はできる?

大概、お昼寝の時間は設けていません。ただ、布団や簡易ベットが用意されていると眠くなったときも安心です。幼稚園入園を機に、お昼寝をしない習慣をつけていくのも一つの方法です。

8.習い事はある?ない?

園舎で、英語や体操などの教室を開講している場合もあります。預かり保育に入れておいて、習い事もできるのは一石二鳥です。こちらも、内容・費用・時間などをしっかり調べましょう。

万一に備え、他のサポート体制も

預かり保育を実施している幼稚園は年々増え、体制も整っている園も多いですが、それでもカバーしきれないこともあります。
そのためにも、ファミリーサポートやベビーシッターなどに登録しておくと安心です。

預かり保育のない日に、代わりにお迎えに行ってもらうこともできます。
両親や友だちに頼む方法もありますが、負担をかけないよう、また気遣いを忘れないようにしましょう。

ママ自身も、幼稚園の年間スケジュールを把握する、預かり保育のない日を事前に教えてもらうなど、先を見越した行動を取ることも大切です。

ベビーシッターの選び方についての記事はこちら。
初めてのベビーシッター、選び方のポイント | ともえ

預かり保育は幼稚園の事業なので、保育園に比べると不十分と感じることもあります。
でも、ママが幼稚園の間に折り合いをつけて仕事を続ける習慣もつけておくと、小学校に入学した後もあまり苦労を感じません。

また、一度皆で「さよなら」のあいさつをしてからの保育になるので、子どもが寂しがるのでは、という心配もあります。

それも否定しませんが、その反面、他クラス・学年の友だちと過ごすことで、クラスで多少トラブルがあっても、気持ちの切り替えができるようになります。
また、学童保育もこのような感じなので、小学生になっても戸惑いにくいです。

保育園への入園が難しい昨今。
3歳以上ならば待機児童になってから幼稚園を考えるのではなく、保育園と平行して幼稚園も探した方が、納得いくところに子どもを通わせられるでしょう。


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松原 夏穂
ヨガ講師兼フリーライター。 長男妊娠中にマタニティヨガを始めたのが縁で、ママ・ベビー・キッズ のためのヨガ教室を開講。また、子育て支援のNPO法人でのライター経験を生かし、フリーライターとしても活動。 2005年生まれの長女と2010年生まれの長男の二児の母。